にじ331号

11月のウォーキング
今年度最後のウォーキングは、福島市の保健所を見学します。
昨年、福島市は中核都市になり、福島市保健所が設置されました。福島市保健福祉センターの中に保健所が入っています。私たちの健康に深い関わりのある保健所をもっと知りましょう。
11:00~12:00 保健所内見学
12:00~13:00 保健所周辺散策
13:00~13:20 講話
時間の都合上、昼食を摂りながら保健所の方のお話を聴きます。
日にち:11月27日(水)
集合・解散:福島市保健福祉センター1階 エントランスホール
11時集合、14時解散
昼食と飲み物は各自ご持参ください。雨天決行です。

情報コーナー
日本点字図書館わくわく用具ショップからの情報です。当会の交流会やミニ交流会でも好評でした。
● UVカット折りたたみ傘
直径約122cmと二人入っても十分な大きさで、折りたたむと長さ約30.5cmとコンパクトになる軽い折りたたみ傘です。撥水加工・日傘仕様のUV加工済み、UVカット率は90%以上です。色は、ネイビー・オレンジ・ワインレッドの3色。傘の生地が以前よりも厚手になり、たたみやすくなりました。傘の閉じボタンに厚みが付き、指で触った時にわかりやすく改良されました。販売価格は1980円。
● GRUSボイスクッキングスケール
白い上皿に黒いボディで、ボタンは五つのみのシンプルな設計です。最大3kg、1g単位ではかれる家庭用の秤です。0リセットの機能が搭載され、お皿などにのせてはかる時に便利です。切り忘れても5分後にはアナウンスが流れて、電源が自動で切れます。音量のオン・オフ切り替えや使い方の説明、困った時の連絡先を音声で案内してくれます。使用電池は、単4アルカリ電池×3本。販売価格は、6480円。
※わくわく用具ショップ 03-3209-0751

短歌・俳句・川柳

柳沼友治さん(郡山市)
ドローンとすずめ穂並に戯るる

宮崎英幸さん(福島市)
三月振(みつきぶ)りに退院したる自宅にて
夜半(よは)に聞きゐる集(すだ)く虫の音(ね)

穴沢勲さん(会津若松市)
喉からし歳を忘れてイエイエイエ
終わってみれば体が悲鳴
(ライブを終えて)

小板橋順二さん(猪苗代町)
忍び来(き)しいで湯の里も遠き夢
木犀の色香りかなしも

矢島秀子さん(南相馬市)
ちぎれ雲まぶたに浮かべひっそりと
楽しむ秋もドローン逃げ去る

武田栄子さん(福島市)
理容の道夫(つま)と歩みて五十年
娘二人の成長願いつつ

三浦寛さん(国見町)
黄金色雨風耐えてこのみのり
熟年パワーで農家忙し

谷田川正さん(郡山市)
消費税三五八十(さごはちとお)と一割に
便乗値上げは有りや無しかと

佐藤カツ子さん(福島市)
暑い暑いの熱中症 涼しくなれば風邪ひきや
手洗い うがい マスクを

お知らせ
● 国税庁から点字広報誌「私たちの税金(令和元年度版)」が届きました。点字版、拡大文字版、音声デイジー版があります。貸し出し希望の方は事務局までどうぞ。
● 9月に「にじの会」に関する記事が二つ、読売新聞県内版に掲載されました。関係者の同意をいただき、今号に掲載しましたので、お読みいただき、感想やご意見をぜひにじの会事務局におしらせください。

歩行訓練士に関する研修会への参加のお礼
先月、9月23日 コラッセ福島で行われました歩行訓練士に関する研修会に、ご多忙にもかかわらずご参加いただきまして誠にありがとうございました。
当日は、台風17号の影響も心配されましたが、当初の予定を上回る102人の方にご参加いただき、事務局として これ以上ない喜びを感じております。
講演と質疑応答の時間が延長となり、相談会も盛況となりました。7人の講師と体験発表者の方の心に響くお訴えと、研修会に参加された皆様の真剣な思いが作り出した、とても有意義な研修会だったと実感しております。ありがとうございました。
また、今回の研修会は準備段階から当日まで多くの方の支援があっての盛会となりました。お手伝い頂いた皆さまに、心から感謝致します。ありがとうございました。(歩行訓練と日常生活訓練を願う当事者の会)

盲導犬体験歩行会のお知らせ 日本盲導犬協会スマイルワン仙台
1泊2日で盲導犬とあるき、一緒に生活する体験会。盲導犬訓練士や盲導犬ユーザーがギモンに答えます。
11月16日(土)~11月17日(日)
12月7日(土)~12月8日(日)
※ 各回とも10時開始、12時終了予定
会場:仙台訓練センター(スマイルワン仙台)
対象:東北及び新潟居住の見えない・見えにくい方
定員:4名
参加費:無料。詳しくはお問い合わせください。今回参加できない方も、まずはご相談ください。
問い合わせ・申し込み:ユーザーサポート部
TEL:022-226-3910

坂下さんの 「私のおすすめ」
『帰去来』大沢在昌著・・・最近、科学ニュースで、パラレルワールド(多次元宇宙・平行宇宙)についての記事を時折見かけるようになりました。今、私たちが生活しているこの世界の他に、極めて類似した世界が無限に存在すると言うのです。高等数学・多次元連立方程式を積み上げて行けば自ずと導き出される答えだと言うのです。いやはや頭の良い人・天才の考えだすことは訳が分かりません!!
この世界のすぐお隣さんによく似た世界があり、同じような人々が生活しているというのならば、ちょいと出かけてそちらの暮らしぶりはいかがですか? あるいは電話を掛けたり、インターネットでメールの交換などできないものかと考えてしまいます。しかし、数学の世界で活躍されている学者先生のお話では、多次元宇宙、平行宇宙の間での接触・連絡はこれも理論的にまったく不可能だということです。やれやれ!!
とはいうものの、民話・伝説などには、この多次元宇宙・平行宇宙のことではないかと思われる話に思い当たります。神隠し、桃源郷物語、浦島伝説、さらには死後の世界、現代でも山岳や海洋での怪奇譚、様々な都市伝説が語られています。その殆どはたわいない与太話だったり、極めて危険な状態の中での幻覚であったりするようです。しかし千に一つ、万に一つではありますが、なんとも不可解な話も存在するようです。
さて、今回取り上げました作品は、この多次元宇宙・平行宇宙を巧みに取り込んだ物語です。
警視庁捜査一課に所属する志(し)麻(ま)由子(ゆうこ)刑事、警察の捜査中に殉職した父親への償いもあり、同課に配属されましたが、足下の大きなゴキブリに悲鳴を上げ、同僚刑事から失笑されるようなお荷物警察官でした。
ナイトハンターと名乗る快楽殺人犯逮捕のために夜半、日比谷公園でおとり捜査に入ります。当然のこととして周囲の樹木や建物の蔭に、複数の同僚警察官たちがその身を潜め、万全の支援体制に入ります。突然の雷雨の中、志麻由子は完全に後ろを取られます。瞬時走った稲光の中、犯人の顔を目視しますが、次の瞬間強靱な鎖で頚部を締め上げられ悶絶します。
やがて息苦しさに目覚めますと、そこは見も知らぬ何の飾り気もない質素な執務室の机の前でした。
同じ日本でも、元号は全く異なった光(こう)和(わ)26年、アジア連邦日本共和国東京市だったのです。先の世界大戦では、日本の属していたアジア連邦が太平洋連邦に勝利し、まもなくアメリカ合衆国は内部崩壊しメキシコ合衆国として再統合され独立していたのです。戦勝国である日本国の経済状態は劣悪なものとなり、生活水準は格段に貧しいものでした。このもう一つの日本国で、志麻由子は警察官僚・エリート警視として日々凶悪犯罪組織と熾烈な戦いを繰り広げていたのです。過去の記憶、経験則は全く通用せず、瞬時の判断力が全てを決します。一瞬でも迷いを見せようものなら、腐敗しきった汚職警官、苛烈な取締まりを憎む犯罪者たちから即座に死の銃弾が浴びせかけられます。
この世界に存在したはずのもう一人の志麻由子はどこにいるのか。そして今の志麻由子は元の豊かで平和な日本へと帰ることができるのか。ゴキブリに悲鳴を上げていたお荷物刑事は、凄みを帯びた警察官へと急速に変貌を遂げてゆきます。
錯綜した多次元宇宙・平行宇宙の中、息もつかせず物語は突っ走ります。(音訳あり・点訳着手)

お問い合わせ先

特定非営利活動法人にじの会


〒960-8074
福島市西中央2丁目23-1
TEL:024-529-7021
FAX:024-529-7031

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