にじ376号

小旅行は松川浦・浜の駅へ

今年は、大震災の津波で甚大な被害を受けた相馬市原釜尾浜地区を訪れ、相馬の原風景を残す取り組みを行っている「相馬市伝承鎮魂記念館」や復興市民市場である「浜の駅・松川浦」、津波被害から復活したお食事処「たこ八」などを巡ります。大震災で被害に遭われた相馬の方々に思いを寄せ、鎮魂の祈りをささげるとともに、復活した浜辺の散策やおいしい料理、浜の駅での買い物も十分に味わいましょう!
日時:10月13日(金)
集合場所:JR福島駅西口地下通路出口付近
日程:
8:45 福島駅西口 集合
9:00 出発
10:30 尾浜こども公園到着、トイレ休憩
10:50 相馬市伝承鎮魂記念館到着
伝承館内見学、砂浜散策
12:00 相馬市伝承鎮魂記念館出発
12:10 お食事処たこ八到着 昼食
13:10 たこ八出発
13:20 浜の駅到着、浜の駅で買い物
14:20 浜の駅出発
15:50 福島駅西口到着
定員:ボランティアを含め、40名(先着順)
参加費:1500円(昼食代を含む)
申込み:9月1日(金)午前9時から、サポートセンターにじへ電話でお申し込みください。電話以外の申し込みは受け付けません。

交流会の参加申し込みも受け付けています
9月3日(日)、AOZでの交流会にも多くの方のご参加をお待ちしています。
今年は、フラダンスの発表で幕開けし、午前は全員で「お口のももりん体操」体験や、いざというときの備えを学びます。午後はグループに分かれ、スイーツ作り、便利グッツやスマートフォンアプリ(アイナビ)の体験を行い、そして、ハンドベル、ミュージックベルの演奏で締めくくります。盛りだくさんのプログラムですので、参加申し込みはお早めにどうぞ!

後期高齢者医療被保険者のみなさんへ 被保険者証の定期更新のお知らせ
後期高齢者医療の被保険者証は、毎年8月1日に更新することになっております。
7月中にお住まいの市町村から、新しい被保険者証をお送りしますので、8月1日以降に医療機関で受診をする際には、必ず新しい被保険者証(オレンジ色)を窓口にお出しください。
なお、今までお持ちの被保険者証(ピンク色)については、被保険者証の誤使用や詐欺被害を防ぐため、令和5年8月1日以降、市町村の後期高齢者医療制度担当窓口へ返却いただくかご自身で破棄してください。ご自身で破棄する場合は、個人情報に留意の上、裁断等により確実に破棄してください。
また、視覚障がいをお持ちの方の被保険者証に点字シールの貼付を希望する場合は、被保険者証を持参のうえ、お住まいの市町村の後期高齢者医療制度担当窓口にお申し出ください。
お問い合わせ先:
お住まいの市町村の後期高齢者医療制度担当窓口または福島県後期高齢者医療広域連合事務局
電話 024-528-9025(代表)

私とにじの会
郡山市 柳沼友治
まずは私の自己紹介をしたいと思います。私は郡山市で生まれ育ち、23歳の時に難病の多発性硬化症を発症し、視力を失い、下半身の運動と感覚の麻痺を起こし車椅子使用者となり、中途障害者の身として、約50年を自宅で過ごして参りました。
さて、私とにじの会さんとの出会いは次の通りです。昭和60年代に郡山市でガイドボランティアをしている方がおられ、私の趣味であるコンサートへのガイドをお願いしたことがありました。その方はすでに日点の点訳奉仕をしておられるとのことでした。当時郡山市でも点訳のサークルはいくつかありましたが、故佐藤浩先生が作られた、子供の詩集「青い窓」だけの点訳だったり、「天声人語」など限られた部分だけの点訳だったり、食堂のメニューの点訳をお店に提供する程度でした。そのような中、福島市に小説などのページ数の多い本まで点訳・製本が可能な点訳サークルが誕生したと言う話が飛び込んできました。私のガイドをしてくれていた方も、早速サークルに入会され、生き生きとして点訳活動を始めることになりました。それ以後、点字盤での点訳からパソコン点訳に変わると言う大変革期があり、点訳者にとっては目を白黒させられるほどの点訳維新だったことと存じます。それもそのパソコンは全てIBM社からの無料での提供だというのですからこれまた驚きでしたね。更に連続用紙によるプリントと、点字盤よりも数十倍から数百倍に点訳ページ数が増えたのではないでしょうか。いつだったか不明ですが、いつものガイドさんににじの会さんの活動の場に案内され紹介していただいたのが私とにじの会さんとの最初の出会いだったと思います。私は個人的な本の点訳はお願いしたことはありませんが、郡山市と田村市それに三春町を含めた県中方部盲人協会の文化部として、点字で70ページほどの「はーもにー」と名付けた小冊子を、年に2回ずつ80部ほど点訳、製本までしてもらっておりました。文化部の活動としての冊子作りは県内の盲人協会の支部の中では唯一我が会だけで、誇りにさえ思っておりました。にじの会さんには25年余りお世話になりましたが、とても丁寧で読みやすい仕上がりに評判も良かったのです。改めて会員に代わり心より感謝を申し上げます。
バザーには当初からお邪魔していました。会場が現在の事務所になってからも、ガイドヘルパーさんは男性になりましたが何度となくお邪魔させていただき、ビールはダースで、更にお酒を何本かを初め、パウンドケーキは5、6本も買い占めたり、実際に着用させてもらった様々な衣類、それに懐かしいCDも何十枚も購入し、時を見ては楽しんでおります。それから交流会には毎回のように参加させていただき、各地から集まった皆さんとおしゃべりをしたり、特に俳句や短歌について川島先生や宮崎さんたちとはよくお話をしました。また、講演会では福島市のゴミ問題や「オレオレ詐欺」について、小鳥の森の学芸員から野鳥に関するお話など貴重なお話を伺ったり、体験コーナーでは料理やお菓子作り、川柳作りやチャレンジクラブのご指導で使い古しの点字用紙を使っての小物入れ箱を作ったり日頃できないことで十分に楽しませていただきました。音楽好きな私は、フラダンスや合唱、ミュージックベルなどの演奏も楽しかったです。もう一つ、小旅行には何度かしか参加出来ませんでしたが、中でも最高の思い出は、新幹線で盛岡を訪ねた旅行です。駅前近くにあったわんこそばの店で、早食い競争で思いも掛けなかった95杯を食べて優勝したことや、故桜井政太郎先生が40年ほど前に開館した「手で触れて見る博物館」でも、ライオンや熊の剥製、マッコウクジラの顎の骨や、太陽と地球と月の位置関係と大きさが手で触れただけで分かる模型まで、数え切れないほどの収集品があり驚いてしまいました。書いても書いても書き切れないほどの思い出があります。そう考えると地元の福島市に住んでおられた皆さんは、日頃の暮らしの中ににじの会さんの様々なイベントや、いろいろなクラブの活動を取り込めば、どんなにか楽しく豊かな生涯になったことでしょう。その意味では県北にお住まいの皆様がうらやましくてなりません。
最後に、にじの会さんの40年間に亘る活動の中には、優秀な点訳活動に止まらず、音訳や手引きのボランティアの育成、盲人卓球やフラダンス、ミュージックベルやチャレンジクラブなど、視覚障害者が学び楽しめる分野まで作り上げ、会員数も100人を越え、名実共にマルチボランティアサークルに育て上げられました。視覚障害者が読みたい本を手軽に点訳していただき、手元に置いて気ままに読める優越感を味わえました。また、出不精の視覚障害者が活動的になれたり、視覚障害者が自らはチャレンジしにくい事柄を気軽に楽しめたり、視覚障害者の生活そのものの価値を高め、豊かさを加え、一日一日を楽しく、有意義に過ごせるように手助けをして下さり本当に有り難うございました。これからも会員の皆様がお健やかでおられますように、更に充実した視覚障害者のための総合ボランティアサークルでいて下さるようにと願いつつ感謝の言葉と致します。

短歌・俳句・川柳

柳沼友治さん(郡山市)
山開き老若男女一心に

佐藤恵治さん(福島市)
吾妻山噴煙出して夏を呼ぶ

薄井セツ子さん(福島市)
カタツムリ家を背負って力持ち

清野隆一さん(郡山市)
お中元値上げ言い訳送らんよ
「それはどうなの!待っているわよ!」

穴澤勲さん(会津若松市)
雨の中愛犬チビと散歩する
パワーをいつも貰っているよ

矢島秀子さん(南相馬市)
子育てを無事におえしか親鳥の
声音しずかにときどき聞こゆ

三浦寛さん(国見町)
梅雨晴れ間鎌を持つ手に雨蛙
しばし手を止めくつろぎタイム

小板橋順二さん(猪苗代町)
大爺はめだか食うのと聞く天使
湘南のシラス塩気濃くなり

山本敦士さん(伊達市)
食卓に令和の味は多けれど
味の薄さに昭和が恋し

谷田川正さん(郡山市)
幼時に短冊付けし笹竹を
願いに込めて立てし想い出を

お知らせ

● サポートセンターにじは、8月11日(金・祝)~8月17日(木)に夏季の休館とさせていただきます。ご不便をおかけしますが、ご協力をお願いいたします。

今月のイチオシ!図書

作家・平岩弓枝氏が、6月に91歳で亡くなりました。テレビドラマ「肝っ玉かあさん」の脚本でも知られましたが、平岩弓枝と言えば「御宿かわせみ」シリーズです。江戸の旅籠を舞台に捕物帳と人情話を組み合わせた物語でテレビドラマ化もされました。明治に時代を移した新シリーズもあり、累計発行部数は1800万部超です。「サピエ」にも音声デイジー304件・点字データ178件登録されていて、新シリーズ7巻も含めて41巻すべてを読むことができます。ここでは、「御宿かわせみ」以外の作品で、点訳・音訳ともにサピエに登録されている作品をご紹介します。
『火の航跡』:有名カメラマン・城重文夫が突然姿を消した。新婚の妻・久仁子は知人の協力を得て夫の行き先を探し始める。東京、有田、ギリシャ、マイセン、メキシコと夫を追い続けた久仁子が行きついた驚愕の真実とは。
『嘘かまことか』:神様の書かれたシナリオを、大根役者の私が必死になって演じてきた。「御宿かわせみ」の作者による、もうすぐ90歳の幸福エッセイ。
『肝っ玉かあさん』:原宿名物といえば原宿駅・欅並木に明治神宮。そして「大正庵の肝っ玉かあさん」。大正五三子は心も身体も太っ腹、世話好きで、涙もろい。家族の悩みと喜びを、鋭くも軽妙に描く、昭和ホームドラマの原点。
『私家本椿説弓張月』:こんなに胸躍る小説があったのか。滝沢馬琴・平岩弓枝が贈る、本朝最高の冒険譚。武勇に優れ過ぎたがゆえに都を追われた源為朝。美しい鶴に導かれ、遠く肥後国で最愛の妻と巡り会うもつかの間、運命は男をさらなる流浪と闘いへ駆り立てる。壮大なスケールと驚愕の展開で「八犬伝」を上回る人気を集めた江戸時代最大のヒット作が現代に甦る。
『東京暮らし江戸暮らし』:振り返れば半世紀。かつてお世話になった先輩作家たちの姿はないが、筆を執り、江戸に思いを馳せ、いまの日々を丹念に暮らす。傘寿を迎えた作家・平岩弓枝の心あたたまる随筆集。
『鏨師』:無銘の古刀に名匠の偽銘を切って高価な刀剣にみせかける鏨師。その並々ならぬ技術を見破る刀剣鑑定家。火花を散らす名人同士の対決に恩愛のきずながからむ厳しい世界をしっとりと描いた直木賞受賞作「鏨師」のほか、芸の世界に材を得た初期短篇集。

お問い合わせ先

特定非営利活動法人にじの会


〒960-8074
福島市西中央2丁目23-1
TEL:024-529-7021
FAX:024-529-7031

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