にじ369号

あけましておめでとうございます

2023年の幕開けです。皆さま新しい年をどのように迎えられたでしょうか。今年こそ平穏で安らかな年になりますようにと、心から願います。
1983年7月、会の名前を「にじの会」と決め、点訳サークルとして活動を始めてから、今年でちょうど40年になります。1981年、国際障害者年に福島市で第1回点字講習会が行われました。第1回の受講者と翌年の第2回受講者の有志で点訳勉強会を続け、点訳サークルとして活動を始めようということになりました。
1988年にはパソコン点訳を開始し、1995年の福島国体を機に、高速点字プリンタ300proを助成金で購入、本格的にパソコン点訳を始めました。
2000年からは音訳活動を、2010年からテキストデイジー製作を開始しています。
そして、2009年からガイドボランティア講習会を実施、現在のウォーキングボランティア活動を始めています。このように長い時間を掛けて少しずつ活動の幅を広げることができました。
2010年にNPO法人化し、現在地にサポートセンターを開設してからは、利用者の方と共に活動するクラブ活動も行うことができるようになりました。
着実に継続することをモットーに、多くの方に支援していただきながら、これまで活動をしてきました。
今年も、そしてこれからも着実に一歩一歩活動を重ねていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
40周年の節目を迎えましたので、今年1年間、「私とにじの会」をテーマに多方面の方から原稿をいただきご紹介したいと思います。また、インタビュー形式でにじの会への思いを語っていただくことも考えていますので、その際は、快くお引き受けくださるようお願いいたします。また、「私とにじの会」の原稿もお寄せいただければ嬉しいです。墨字1000字以内、点字用紙3~4ページ程度でお願いいたします。
第1回は、活動を開始したての、まだつかまり立ちの点訳ボランティアに点訳を依頼してくださった、佐藤隆さん(伊達市)に原稿をお願いしました。

にじの会設立40周年に寄せて
伊達市鶴田  佐藤隆
あけましておめでとうございます。ボランティアの皆さま・読者の皆さまにおかれましては、ご家族お揃いで恙なく新春を迎えられたことと拝察申し上げます。本年こそはコロナが収束し、以前のような日常生活ができるようになるよう、心より祈っております。
さて、「にじの会」発足40周年記念、まことにおめでとうございます。設立に当たられた奉仕の方おひとりおひとりに加えて、今日に至るまでのボランティアの皆様方に、衷心より厚く《感謝》を申し上げます。
私が最初に点訳をお願いしたのは、まだ「にじの会」という名称がつく前のときでございました。昭和41年秋に開業いたしまして、急性軟部組織の治療を自信を持ってできるようになりましたが、次には、自律神経系の調整施術を習得しなければ、と思いましたが、周りには参考になるような資料がみつかりません。当時、筑波大教授西條先生のご講演を幾度か拝聴して、『シェーマでみる最新の知識』という医学書を紹介していただきました。帰宅後すぐに購入して点訳をお願いいたしました。その当時はまだ点筆による点訳でございましたから、さぞかし点訳された方はご苦労なさったことと推察いたしました。あらためて、「本当にありがとうございました」
今から50年ほど前のこと、日野原重明先生のご講演を拝聴する機会がございました。そこで、衝撃の感動を覚えました。私も医療関係者のはしくれ、恥ずかしながら、一人の「施術者像」を掲げて、思いつくままに点訳をお願いいたしました。尊敬する日野原先生のご著書を筆頭に、池見酉次郎、永田勝太郎、斎藤清二、河合隼雄、鷲田清一、養老孟司、中村雄二郎、ウィリアム・オスラー、マイケル・バリント、ビクトール・フランクル等々、そして、結局は「ヒポクラテス」に達しました。このように、次から次とわがまま気ままな希望を叶えていただきました。いまなおこうして仕事ができるのは、にじの会存続のおかげさまによるものと、深く感謝いたします。
日野原重明著『死をどう生きたか』より、-仕事を果たして死に行く患者当人には、医師の治療よりも家人とナースによる看護ケアが、残された命の価値を深くさせることを、態度で教えながら先生(日野原先生の恩師・橋本寛敏)は静かに亡くなられました。
残された人生を、橋本先生にあやかって生きていきたいものと考え、その準備態勢に入ったところでございます。

チャレンジクラブ 福島市福祉作品展で福島市福祉事務所長賞を受賞!!

チャレンジクラブの作品「くだものと野菜の王国」が、福島市福祉事務所長賞を受賞しました!
毛糸で作ったバラエティに富んだ果物と野菜を指編みの籠に満載し、「果物と野菜の王国・福島市」を表した、かわいらしく、美味しそうな作品です。来館の際にどうぞご覧ください。

短歌・俳句・川柳

柳沼友治さん(郡山市)
色合いの良きカエデの葉添えて膳

菅野則夫さん(福島市)
孫のふしぎ 時計壊れても時進む

薄井セツ子さん(福島市)
今度こそ当たる気がする宝くじ

渡部茂さん(福島市)
わが曽孫傍に這い寄り二の腕に
つかまり立ちて意味不明言う

穴澤勲さん(会津若松市)
家族減りペットのチビも寂しそう
息子のベッドぐるぐるぐるり

矢島秀子さん(南相馬市)
音立てて吾をみちびく枯れ葉追う
追いつ追われつ家路をたどる

武田栄子さん(福島市)
今年またたわわに実る柚子の実を
そっともぎとり我が手に載せる

小板橋順二さん(猪苗代町)
年の瀬にスキーエリアは雪早く
しばらく降るは冬支度の里

三浦寛さん(国見町)
道迷い方向失い右左
背中のかけ声地獄で仏

谷田川正さん(郡山市)
一年を日々大切に過ごしつつ
想い数多に年の瀬暮れる

 

今月のイチオシ!図書

年の初め、川柳で笑顔になってみませんか。川柳に関する図書を選んでみました。すべて、「サピエ」に点訳・音訳ともに登録されています。

『60歳からの新しい川柳 中高年の現代川柳入門』杉山昌善著 時実新子監修:定年後に与えられた時間を、川柳を趣味にしてすごしたい。そんな人のために現代川柳の第一人者が、基礎知識から鑑賞法、現代川柳で作る自分史などを紹介する。積み重ねられた経験をもとに、キラリと光る句を詠みたい。
『イナカ川柳 農作業しなくてよいはウソだった』TV Bros.編集部編:「猪は速い硬い止まらない」「チェーン店どっちを向いてもチェーン店」…。都会からは考えられない田舎の今を、愛情や哀切を持って描き出す川柳を紹介。
『川島隆太教授の脳トレ川柳』川島隆太編:「決めたけど遺影がだんだん若くなる」「永眠があるから不眠気にしない」「恋敵ゲートボールで懲らしめる」約10年にわたる『毎日新聞』連載の「脳トレ川柳」からシルバー世代の傑作100句を紹介。
『還暦川柳 60歳からの川柳』全国老人福祉施設協議会編:「イクジイを目指すも我が子まだ未婚」「朝帰り昔夜遊びいま徘徊」。「60歳からの主張」に寄せられた傑作川柳を厳選紹介。
『きみまろ「夫婦川柳」傑作選』綾小路きみまろ編:「〈別腹〉が外から見える妻の腹」「〈何食べる?〉聞くだけ聞いていつものオカズ」「〈いつやるの?〉迫るダンナがうっとうしい」爆笑の夫婦川柳180句。
『健康川柳 一日一句医者いらず』近藤勝重編著:「悩んでも悩まなくても朝は来る」どんな医の名言・ことわざより勝る17音の治癒力。普段の健康法や病院通いのつれづれなどを詠んだ「健康川柳」414句。
『サヨナラ脂肪川柳』:「夏までに落としてみせる彼と脂肪」「乗り物で唯一苦手な体重計」脂肪にまつわる喜怒哀楽と女心をこめた五・七・五。カーブスサヨナラ脂肪川柳大賞の入選作の中からさらに傑作を選りすぐった作品集。
『シルバー川柳 誕生日ローソク吹いて立ちくらみ』 全国有料老人ホーム協会編:「恋かなと思っていたら不整脈」「万歩計半分以上探しもの」「クラス会食後は薬の説明会」。シルバー川柳の入選作、応募作収録。
『シルバー川柳12 特売日手押し車でかっ飛ばす』全国有料老人ホーム協会編:「名所よりトイレはどこだバスツアー」「誤送金待てど暮せど来ぬわが家」「戒名にキラキラネーム欲しい父」「診察券今日はどれかとカルタ取り」シルバー川柳の入選作、応募作収録。
『超シルバー川柳 笑顔がいっぱい編 90歳以上のご長寿傑作選』:「ソックスが立って穿けたのは昭和まで」「遺言書大事にしすぎ行方不明」。『みやぎシルバーネット』と河出書房新社編集部宛に投稿された中から、90~100歳の人が作った131句を収録。
『マネー川柳 鏡見てサイフも覗く試着室』オリックス編:あぁ悩ましきは、お金の魅力と魔力。人生も暮らしも、お金なしでは始まらぬ!泣き笑い「マネー五七五」の傑作選。「オリックスマネー川柳」のこれまでの入賞作品から精選した約200句。
『みんなのプロ野球川柳』カネシゲタカシ編著:「よぉ見てみいBクラスでは優秀や」(阪神タイガース)。「胴上げを見ている西武を眺めてる」(埼玉西武ライオンズ)。著者のツイッターアカウント「野球大喜利」に集まったプロ野球川柳をコメントと共に紹介。
『遺言川柳』UFJ信託銀行編:「贅沢な育ててもらってよこせとは」「嫁作る雑煮のもちに二度詰まり」。暗いイメージのあった「相続・遺言」をテーマに、より身近に感じるようにと信託銀行が募集した川柳5万通の中から秀作を紹介。
※「サラリーマン川柳」と「シルバー川柳」は毎年サピエにアップされています。

お問い合わせ先

特定非営利活動法人にじの会


〒960-8074
福島市西中央2丁目23-1
TEL:024-529-7021
FAX:024-529-7031

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