にじ367号

交流会・小旅行無事終了しました!

3年ぶりに行った交流会、そして3年ぶりのバス旅行、二つの行事が無事終了しました。
交流会は、昼食の会場を分散したり、密集しないように気を配りながら、ミュージックベル、ペーパークラフト、クッキー作りの体験を行ったりしました。それぞれ十分に楽しんでいただけ、ミュージックベルは、さっそく練習の成果を披露していただきました。午後のミュージックベルクラブの発表は3年間の練習の成果が十分に発揮された素晴らしい音色で、期せずして「アンコール!」の声がかかり、クラブ員がとまどう一幕もありました。福島民話茶屋のお二人のお話、男声合唱団の古関メロディも、ほっこりとした、心和むひとときでした。
最後に、点字用紙で作った浅めのかごに毛糸を編み込み、かわいらしく縁取りしたチャレンジクラブ製作のバスケットに手作りクッキーを入れたお土産が参加者に配られました。
小旅行は、好天に恵まれ穏やかな猪苗代湖の船旅、予定外の世界のガラス館・ビール館を楽しみ、その後、道の駅での買い物、ボリューム満点の昼食にデザートのサービスも付いて、秋の一日を満喫しました。
参加された方から「大変お世話になりました。天気にも恵まれてとても楽しい一日でした。」「このたびの小旅行では大変おせわになりました。ありがとうございます。いつもながらていねいな段取りと柔軟な予定変更に感心させられました。おかげさまで安心して旅行を楽しむことができました。船の甲板に立って、ガイドいただいた方の説明を聞きながら、周囲のようすと湖を堪能することができました。蓋が持ち上がった程のソースかつ丼を、思い残すことなく味わいました。これからもよろしくお願いします。」と感想をいただきました。
来年度も、交流会、小旅行を変わりなく実施できるようにと願っています。
バザーは、ご近所の方々と開催日を分けるためにご迷惑をおかけしますが、ご協力をお願いいたします。近所の方、一般の方は11月12日(土)10時~12時となります。ふだんにじの会を利用くださっている方は、この日を避けてくださるようお願いいたします。

短歌・俳句・川柳

柳沼友治さん(郡山市)
絵画田を残し周りの稲田刈る

渡部茂さん(福島市)
通り雨にげゆく子らを追いかける

薄井セツ子さん(福島市)
コスモスが揺れて見送る無人駅

清野隆一さん(郡山市)
稲薫る山間(やまあい)蝗かくれんぼ
人影みつけ駆け込む野草

穴澤勲さん(会津若松市)
サークルをあれから10年やってきた
今ではすでに後期高齢

武田栄子さん(福島市)
初ひ孫の成長の早さに驚きつ
1年5ヶ月をともに祝いぬ

矢島秀子さん(南相馬市)
秋の夜は一人ぼっちも好きになる
月を相手に思いあれこれ

小板橋順二さん(猪苗代町)
はぐれ蝶今宵の宿は萩尾花
若き愚かな吾を思いし

三浦寛さん(国見町)
久々にそぞろ二人で湯のけむり
かわすグラスに無言の年表

谷田川正さん(郡山市)
円安に物価高騰止めどなし
国の対策本腰如何に

JRPS福島から忘年会のお知らせ
JRPS福島の忘年会のお知らせです。感染対策を取りながら、皆さんで楽しいひと時を過ごしましょう。
日時:12月11日(日) 13時?15時
集合:12時30分?40分、郡山駅在来線改札口を西口方面に出て右手待合室に集合してください。
場所:郡山キッチン(郡山市駅前2ー3ー7 エリート30ビル 地下1階)
参加費:会員・ヘルパーは3,500円、非会員は、4,000円
申込み、問い合わせは、090-7931-5984、
メール miura_164@docomo.ne.jp(三浦寛さん)
締め切りは、11月15日です。

ご協力のお願い
チャレンジクラブの活動で製作する作品の材料とするために毛糸、綿製品(Tシャツ、浴衣などの古着)などが、家で眠っていましたら提供をお願いいたします。以前にも多くの方からご協力をいただき、クッションなどの製品を作成し、バザーに出品する活動を続けてきましたが、それらが底をついてしまいました。不要となった毛糸、浴衣、Tシャツなどがありましたらご協力をお願いいたします。

お知らせ
●「にじ365号」でお知らせした福島県ロービジョンネットワーク第31回フォーラムの講演要旨が届きました。フォーラムは、11月13日(日)9時30分~12時開催です。zoomですが、福島市・郡山市・会津若松市・いわき市の分散会場もあります。申し込み締め切りは10月31日(月)。分散会場での参加希望のかたは、福島県視覚障がい者生活支援センター(024ー535ー5275)、またはロービジョンネットワーク事務局(090-5844-6595)へお申し込みください。
テーマ:「高齢視覚障がい者の介護を考える」
《講演要旨》
1.高齢視覚障がい者と65歳問題(福島県保健福祉部障がい福祉課課長):障害者総合支援法には介護保険優先の原則があり、障害福祉サービスを利用する障がい者の方は65歳になると介護保険サービスに移行しなければなりません。介護保険にないサービスであれば、引き続き障害福祉サービスを利用できる場合もありますが、支援計画や利用する事業所の変更、支給サービスの調整などが必要になってきます。このため「これまでどおりサービスを受けられるのか」、「制度のことがよく分からない」、「高齢になって視力が低下し生活しづらくなった」といった不安や戸惑いをお持ちの方も多いと聞きます。このような現状を踏まえ、障害福祉サービスと介護保険制度との適用関係や課題についてお話しさせていただこうと思います。
2.介護サービスなどを受けている高齢視覚障がい者へのアンケート調査から(福島県ロービジョンネットワーク担当者):今年5月から6月にかけ、福島県ロービジョンネットワークのメーリングリスト内で、高齢視覚障がい者が受けている介護保険サービスなどに関するアンケート調査を行った。その結果をまとめ、福島県内での高齢視覚障がい者に対する支援の状況や、ご回答くださった当事者の皆さんの思い等を報告する。併せて、介護保険サービスは今後誰でも利用する可能性がある身近なものであるため、フォーラムに参加されている皆さんと、これからの介護保険サービスについて考える機会としたい。
3.介護施設における視覚障がい利用者のための取り組み(歩行訓練特化型デイサービス「エバーウォーク」):視覚障がい者のための施設ではなく、視覚障害リハビリテーションの専門家が勤務しているわけでもない私たちの施設のなかで、1 人の利用者との対話から、現場の環境改善を繰り返し、試行錯誤を重ねたことで、視覚障がい者のみではなく、多くの利用者やスタッフへの良い影響がたくさんありました。難しいことではなく、身近ですぐに始められる配慮からスタートした結果です。高齢視覚障がい者の介護の大半が行われる地域の最前線での事例をもとに、今すぐにできることから一歩を踏み出してみる考え方と手順を中心にお伝えします。この一事例は、他の介護施設、在宅介護などの現場でも転用できると思います。

●国税庁広報広聴室より点字広報誌「私たちの税金(令和4年度版)」が届きました。点字版と音声CD版があります。ご希望の方に貸出いたします。

今月のイチオシ!図書

前々号の続編として、今号では、短編~中編の純文学で新人作家が対象の芥川賞受賞作の中からご紹介します。受賞年順です。すべて音訳・点訳共に「サピエ」にあります。

『或る「小倉日記」伝』松本清張 1952年:史実に残っていない小倉在住時の森鴎外の足跡を10年の歳月をかけてひたむきに調査する田上耕作とその母。病、貧乏、偏見、苦悩の中で、衰弱が進んでくる。孤独との苛酷な戦いをテーマにした、巨匠の代表作。
『忍ぶ川』三浦哲郎 1960年:兄姉は自殺・失踪し、暗い血の流れにおののきながらも、強いてたくましく生き抜こうとする大学生の“私”が、小料理屋につとめる哀しい宿命の娘・志乃にめぐり遭い、いたましい過去をいたわりあって結ばれる純愛の譜『忍ぶ川』。読むたびに心の中を清冽な水が流れるような甘美な流露感をたたえた作品である。
『されどわれらが日々』柴田翔 1964年:私はその頃、アルバイトの帰りなど、よく古本屋に寄った。そして、漠然と目についた本を手にとって時間を過ごした。ある時は背表紙だけを眺めながら、30分、1時間と立ち尽した。そういう時、私は題名を読むよりは、むしろ、変色した紙や色あせた文字、手ずれやしみ、あるいはその本の持つ陰影といったもの、を見ていたのだった。(本文より)憂鬱ななかにも若々しい1960年代の大学の青春を描いた、この時代を象徴する歴史的青春小説。
『赤頭巾ちゃん気をつけて』庄司薫 1969年:柔軟な少年の語り口を通じて描かれたさまよえる若い魂の行方。機知とユーモアに溢れた青春文学の永遠の名作。
『月山』森敦 1973年:今も読み継がれる、芥川賞史上最高作と名高い小説。出羽の霊山・月山の山ふところにある破れ寺に、ひとりの男がたどりつく。炉ばたでひたすら割り箸を作り続ける寺の男、女たちによる念仏のあつまり、庭を見せようと豪雪にもかかわらず雪かきにはげむ老人。雪に閉ざされた山間のむらで、不思議な村人たちと暮しをともにするこの男が知った此の世ならぬ幽明の世界。
『スティル・ライフ』池澤夏樹 1987年:ある日、ぼくの前に佐々井が現れてから、ぼくの世界を見る視線は変わって行った。ぼくは彼が語る宇宙や微粒子の話に熱中する。清らかで緊張に満ちた抒情性。しなやかな感性が生みだした、美しい青春小説。
『ダイヤモンドダスト』南木佳士 1988年:火の山を望む高原の病院。そこで看護士の和夫は、様々な過去を背負う人々の死に立ち会ってゆく。病癒えず逝く者と見送る者、双方がほほえみの陰に最期の思いの丈を交わすとき、時間は結晶し、キラキラと輝き出す。
『ブエノスアイレス午前零時』藤沢周 1998年:盲目の老嬢と孤独な青年が温泉旅館でタンゴを踊る時、ブエノスアイレスの雪が舞う。希望と抒情とパッションが交錯する希代の名作。
『中陰の花』玄侑宗久 2001年:自ら予言した日に幽界へ旅立ったウメさんは、探し物を教えてくれる“おがみや”だった。臨済宗の僧侶である則道はその死をきっかけに、この世とあの世の中間=中陰の世界を受け入れ、みずからの夫婦関係をも改めて見つめ直していく。
『蹴りたい背中』綿矢りさ 2003年:高校に入ったばかりの「にな川」と「ハツ」はクラスの余り者同士。不器用さゆえに孤独な二人の関係の行方は…。当時19歳の女性作家が執筆して、史上最年少での芥川賞受賞を果たした作品。
『スクラップ・アンド・ビルド』羽田圭介 2015年:「早う迎えにきてほしか」。死を願う祖父と無職の孫の介護的生活。衰え行く生との対峙から、青年の困惑と焦燥もが鋭く浮かび上がる。要介護老人と無職青年の息詰まる日常を描く。
『コンビニ人間』村田沙耶香 2016年:36歳未婚女性、古倉恵子。大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。これまで彼氏なし。ある日、婚活目的の新入り男性、白羽がやってきて、そんなコンビニ的生き方は恥ずかしいと突きつけられるが…。

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