にじ295号

     バザーへどうぞ!

 秋も深まり、待ちに待ったにじの会のバザーです!今年もお買い得の品々を準備してお待ちしていますので、どうぞ足をお運びください。
 日時:11月12日(土)10:00開店
 場所:福島視覚情報サポートセンターにじ
 飯坂への送迎車利用はお早めに申し込みください。飯坂駅前9時00分発、帰りは12時半頃にセンター出発の予定です。
 提供品もまだまだ受け付けていますので、ご協力をお願いいたします。

      11月は、街なかウォーキング4 福島民友新聞社

 10月のウォーキングは、あづま総合運動公園に熊が出没したため、残念ながら中止せざるを得ませんでした。
 11月は企業訪問です。福島市には印刷工場はありませんが、福島民友新聞社を訪ねてニュースを新聞記事にして印刷工場に送るまでの話を聞きます。新聞を作る現場を訪ねる機会はなかなか無いと思いますので、この機会に普段から疑問に思っていることや知りたいことなどいろいろ質問してください。その後で、新聞社近くの福島の歴史の跡とお寺を訪れます。6月に続き、ガイドボランティアの方から説明をいただきます。
 日にち 11月30日(水)
 集合 御倉邸駐車場 11:00
 解散 御倉邸    14:00
 昼食と飲み物は各自準備してください。

      冬期間はヨーガで健康に!

 昨冬大好評でした今村幸子先生ご指導のヨーガ教室を、今年も12月~3月に開催します。冬の間の健康管理に、ぜひご参加ください。
 12月21日(水)、1月25日(水)、2月22日(水)、3月22日(水)の4回です。時間は、午前10時~12時、参加費は無料です。

      情報コーナー
   冷蔵庫の施錠管理にお困りの方へ

 子どものいたずら防止や認知症の家族の冷蔵庫管理に悩んでいる方へ、超強力な冷蔵庫の鍵ロック「取れない蔵」の紹介です。
 冷蔵庫に大人の力でも、ビクともしない鍵(ロック)を一人で簡単に取り付けできます。
 冷蔵庫の前面に設置するので冷蔵庫をわざわざ動かさずに簡単に一人で取り付けできます。冷蔵庫の大きさは1ドアの小さな冷蔵庫から大型の多数ドアの冷蔵庫までどれでもOK!一般家庭はもちろん、既に薬品会社や養護老人ホーム、警察や学校、多種多様な企業やご家庭で使われています。
 目が悪い方には「南京錠タイプ」、多人数で管理される方には「ダイヤルタイプ」(自分で番号を決定できます)の2種類あります。
 ワイヤーやチェーンを冷蔵庫に巻かないため、鍵を使わないときも見た目が自然で、普通の冷蔵庫として使用できます。
 認知症の家族の方が、冷蔵庫から次々と食品をとりだして食べたり、放置したりすることにお悩みの方が多いと聞きます。使ってみてよかったという声を聞きましたので、ご紹介します。
 問合せ:ホビーハウス
  電話 0120-24-2764
  メール shop@0120242764.shop-pro.jp
  http://0120242764.shop-pro.jp/?pid=9182327

     福島県ロービジョンネットワーク第18回フォーラム

 今回のテーマは、「障害者差別解消法」です。お二人の講師が、わかりやすく身近な問題としてお話しくださいます。
 日時:11月20日(日)10:00~
    受付開始 9:30から
 会場:郡山南東北病院 大講堂
 会費:500円
 機器展示も予定しています。
 内容:
 ●講演1「対話こそが共生社会を開くカギ」
 講師:大胡田(おおごだ)誠弁護士
 障害者差別解消法を本当に生かしていくもの、「仏」に魂を入れるものは、個々の障害者と健常者の対話以外にはありません。今回は、障害者差別解消法の基本的な理念を概観しつつ、皆さんと一緒に社会を変えていくための対話の重要性について改めて考えてみたいと思います。
 プロフィール:1977年静岡県生まれ。先天性緑内障により12歳で失明。筑波大学付属盲学校の中学部・高等部を卒業後、慶應義塾大学法学部を経て慶應義塾大学大学院法務研究科(法科大学院)へと進む。2006年司法試験に合格。全盲で司法試験に合格した日本で3人目の弁護士。
 ●講演2「改正障害者雇用促進法とは?」
 講師:杉田史子(九州保健福祉大学大学院社会福祉学研究科修士課程学生)
 「障害」といってもいろいろで、夜盲がある人は勤務時間帯を変えてもらったり、拡大して文字を見ることが難しくなった人は音声パソコンの訓練をうけたりと、その人に合った配慮をしてもらうことで、就職や雇用の継続の可能性が出てきます。「合理的配慮」は、会社とそのような話し合いをするための共通言語と言えるものです。今回は、私が少しだけお手伝いした改正障害者雇用促進法について、多くの方に理解していただき、活用していただけたらと思い、お話しします。

      郡山ミニ交流会

 9月26日に初めて開催した「ミニ交流会」は参加者が全員で19名と少なかったのですが、初めてお会いする方が多く、お一人お一人と親しくじっくりと話ができ、とても充実した会になりました。
 「このような機会をずっと待っていた」と複数の方から言っていただき、福島から伺ったボランティアにとってはとても嬉しい言葉でした。
 午後の白杖体験会には、6名の方が参加、熱心に白杖歩行に取り組みました。
 当日参加された須賀川市の高畑さんからメールをいただきましたのでご紹介します。

須賀川の高畑です。
 今日はお世話になりました。日頃お世話になっている会の方と話ができたことを嬉しく思います。
 また、パソコンの操作では難題を詳しく教えていただき感謝いたします。
 県北で行われる行事にはなかなか参加できないので、これからもこのような交流会を県南でも開催していただければ幸いです。
 会のみなさんに宜しくとお伝えください。

     短歌・俳句・川柳

           谷津フク子さん(郡山市)
生きていたサンマに詫びて試食する

           宮崎英幸さん(福島市)
指先に注意をしつつ掌(て)に乗する
      ICレコーダーに使ひ泥(なづ)めり

           谷田川正さん(郡山市)
大江戸の政など賑やかし
小池奉行の手腕や如何に

           三浦寛さん(国見町)
孫帰省花火片手に大はしゃぎ
      釈迦堂川より心に光る

           穴沢勲さん(会津若松市)
秋空に花火ドンドン打ち上がる
      赤い蜻蛉もお祭り気分

矢島秀子さん(南相馬市)
何処へと告げず仮設を出でし人
おいてけぼりのコスモス揺れる

中尊寺
             福島市 宮崎英幸
世界遺産に登録されし中尊寺に
      訪(おとな)ひたるは幾年(いくとせ)振りか
かんざん亭へ向かふに急な坂道を
泥(なづ)み上りて息の乱れぬ
中尊寺にまつはる法話聞きにつつ
心は和(な)ぎぬかんざん亭に
ボランティアの説明受けつつレプリカの
      御正体(みしやうたい)など懇(ねむご)ろに撫(な)づ
オペラにも似たる心地に聞き入りぬ
如意輪講式唱ふる僧に
香焚くる金色堂内巡らむに
三人(みたり)の御遺体まなうらに立つ
(清衡・基衡・秀衡)

  お知らせ
●11月3日に、福島市社協主催の「ふれあい広場」が駅前通で行われます。毎年、にじの会では点字体験コーナーで多くの方に点字しおりや名刺に点字で名前を書く体験をしていただいています。11月3日10時30分~15時ごろに駅前通にお出かけください。

    坂下さんの 「私のおすすめ」
『蕁麻の家』萩原葉子著・・・著者は著名な詩人、萩原朔太郎の娘です。1920年~2005年、享年84。朔太郎は群馬県出身、「月に吠える」「青猫」といった詩集を上梓し、後の詩壇に大きな影響を与えています。しかし、詩人としての名声とは裏腹に家庭人として、とりわけ父親としての存在感は、全くな無能力者と言われても抗弁できない人物であったようです。
 葉子は朔太郎と最初の妻、稲子との長女として誕生します。8歳の時、母親稲子は若い男と駆け落ちし両親は離婚します。2歳下には妹明子がいますが余りに過酷な生活環境のために脳に障害を受け一生快癒することはありませんでした。姉妹は祖母(朔太郎の実母)の元で養育されます。激しい性格であった祖母は嫁にくさの余り「淫売の娘」と口を極めてののしり、虐待し続けたのです。さらに叔母たちや親戚にまでも蔑まれみすぼらしく孤独な生活を余儀なくされて行きます。そのとき、父親である朔太郎は幼い姉妹を両腕に抱き留め保護しようともせずに、見て見ぬふりをしては放置し続けたのです。
 その後、成人し迎えた結婚生活には、愛情のかけらさえもありませんでした。晩年には幼い日に娘を捨て、老いさらばえ利己心の塊となった母親を引き取り、妹の生活を支え続けました。
 著者はこのように過酷な少女期の生活を1976年に自伝的小説「蕁麻の家」として発表し、女流文学賞を受けます。しかし、詩人としての朔太郎の名声を知る人々は、その内容を信じようとはせずに萩原葉子の被害妄想とさえ評する者も多数ありました。これに対し葉子女史は「事実はこんなものではなかった」と反論しました。さらに事情を知る人物の中からも決してこの作品は嘘偽りではないとの証言が出るに及び改めて文壇に衝撃が走りました。
 その後、1984年に第2部「閉ざされた庭」、
1997年に第3部「輪廻の暦」と書き継ぎ、「蕁麻の家」3部作が完成しました。辛く永い人生であったことと思います。最終章まで読み終えた時、それは余りに痛々しいものとしか言いようのないものでした。(点訳・音訳あり)

お問い合わせ先

特定非営利活動法人にじの会


〒960-8074
福島市西中央2丁目23-1
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