にじ338号

6月のウォーキング

コロナウイルスの感染拡大により、4月・5月のウォーキングは残念ながら中止にせざるを得ませんでした。1日も早い終息を願いながら、6月予定のウォーキングについてお知らせいたします。
6月は阿武隈川の堤防と河川敷、大森川沿いの堤防を散策いたします。このコースは一昨年4月にスタート直前に雨で中止となりましたので、もう一度トライします。堤防や河川敷にはハコベ、ミヤマスミレ、シロツメグサ、カラスノエンドウ、キツネノボタン等の野草が見られ、キジやオオヨシキリ等の鳴き声、せせらぎの音が聞こえます。それらを楽しみながらのんびり歩きたいと思います。
日にち:6月24日(水)
集合・解散:御倉邸 11時集合、14時解散
昼食と飲み物は各自ご持参ください。雨天時は御倉邸で過ごします。

2019年度の活動報告(2)

1.社会参加支援活動(前号からの続き)
(2) 個人への支援活動
ご希望に応じ、随時各種の支援活動を行っていま す。主なものは以下の通りです。
歩行訓練  2時間×11回 4名
白杖体験会 2回 15名(福島市・須賀川市)
パソコン・スマホサポート(訪問等)6回
点字学習サポート 学習者 6名  174回
対面音訳              62回 124時間
外出サポート(個人)    9名  54回
日常生活用具手続き代行   4件
便利グッズ        49件  63点
2.情報収集支援のための点字化・音声化等活動
(1) 図書製作数(タイトル数)
点訳 292(688巻  74,149頁)
音訳  27(311時間17分)
テキストデイジー 21(4,141頁)
テキストデータ 5(1,101頁)
墨訳   17(153頁)
(2) 貸出数(タイトル数)
デイジー図書    1247
点字図書        130(511巻)
逐次刊行物(デイジー)月刊 180
(3) サピエ図書館(タイトル数、ダウン・アップの順)
点字データ    4,949  141
音声デイジー    4,199      12
テキストデイジー  702    20
(4) 点字プリント数  194,449枚 339,795ページ
3.啓発・普及
(1) 会報「にじ」の発行 月1回(325号~336号)
発行部数  墨字版290部  点字版162部
テープ版18本 CD版 50枚
メール(テキスト)    38
登録数   利用者 382名 会員 138名
賛助会員 75(個人72名 団体 3団体)
(2) 点字体験・ガイド体験、点字の普及活動
担当者49名 体験人数 約1,503名
「ふれあい広場」点字しおり作り    80名
「ふれあいのつどい」点字しおり作り 90名
高校・大学・専門学校    33回  330名
小中学校         6校  293名
その他(各種講習会講師) 10回   710名
(3) 街中の点字表示                                タクシー車番号表示    4社    26枚
点字名刺作成       3件   410枚
封筒への点字印字            3,218枚
点字投票用紙            7件   520枚

日本盲導犬協会から講習会のお知らせ
● 【視覚障害がある人の安全な鉄道利用のための
歩行講習会】
見えない・見えにくい方にとって、鉄道を利用して出かけるということは、危険な思いと隣り合わせというイメージを持たれている(あるいは実際に経験した)方も多いのではないでしょうか?ですが、鉄道の安全な利用方法を知り、安心して出かけられるようになれば、日本全国どこにでも行くことが出来ると言ってもいいくらい、外出の幅が広がります。今回の講習会を通して、そうした可能性を広げるためのお手伝いが出来ればと思っております。ご参加をお待ちしています。
日時 6月30日(火)10時00分
会場 JR福島駅(集合場所は1階の東口改札前)
対象 視覚障害がある人(手帳の有無は問いません)
内容
① 体験しよう:音声での券売機の使い方、鉄道利用時の安全確認の方法などを、実際にホームを歩き、電車に乗ることで体験します。
② 聞いてみよう:駅や電車を利用するために、駅構内で働いておられる駅務員さんに、支援をお願いするという方法があります。どのようにお願いすれば良いのか、どんな事をお願いできるのかなど、実際に駅務員さんに聞いてみましょう。それ以外にも、知っていて損はない情報など、教えてもらえるかも…?
費用 無料
定員 10名(視覚障害当事者として)
申し込み 下記連絡先に電話にてお申込み下さい。
問合せ・連絡先 日本盲導犬協会仙台訓練センター
ユーザーサポート部 022-226-3910

●その他の講習会
①【第17回 ワン!ぱくっ子サマースクール】
視覚に障害のある小学生とご家族を対象に「いろんなことにチャレンジしよう!」をコンセプトにサマースクールを開催します。
開催日 8月1日(土)~3日(月)2泊3日
対象 視覚に障害をお持ちの小学生とそのご家族
参加費 親子ペア17,500円、ご家族1名追加ごとにプラス7,000円
定員 7家族
内容 SUP(サップ)、BBQ、タンデム自転車体験、花火、盲導犬体験など。(内容は変更になることもあります。)
②【中学生向け短期視覚障害リハビリテーション】
見えない・見えにくくても、自分でできることを増やしてみませんか。
日時 8月17日(月)~20日(木)2泊3日
対象 視覚に障害のある中学生(初参加優先)
定員  若干名(先着順ではありません)
費用  6,000円
内容 白杖歩行訓練(白杖の選び方・使い方)、日常生活動作訓練(調理や掃除)、パソコン訓練(画面読み上げソフトの使い方)、点字訓練、盲導犬歩行体験など、ご希望をお伺いして内容を決定します
①②とも
会場:スマイルワン仙台
対象:東北及び新潟にお住まいの方
申し込み締め切り日 6月30日(火)
問い合わせ・申し込み:スマイルワン仙台 ユーザーサポート部(TEL:022-226-3910
FAX:022-226-3990)
※お知らせしたすべての講習会について、新型コロナウイルスの感染拡大の状況を鑑みて、中止や変更となる場合があります。詳しくはお問合せ下さい。

短歌・俳句・川柳

柳沼友治さん(郡山市)
鯉のぼりよコロナウイルス飲み干せよ

武田栄子さん(福島市)
春雷の音に驚く愛犬を
胸に抱きしめ遠のくを待つ

穴沢勲さん(会津若松市)
予防にはうがい手洗い大笑い
新型コロナ早めの退散

宮崎英幸さん(福島市)
不要不急の外出自粛に中止せり
スポーツジムと対面朗読

矢島秀子さん(南相馬市)
怖いから感染防止ひとすじに
孤独の時を耐えて生きねば

小板橋順二さん(猪苗代町)
山里の会津五桜大鹿は
人はたえても風雅に咲きおり

谷田川正さん(郡山市)
楽しむや家庭菜園あれこれと
日々の育ちは我を育む

三浦寛さん(国見町)
桜散りさんみつ三密祭りなし
早くこいこい笑いの日本

山本敦士(伊達市)
ウイルスの恐怖を胸に立ち向かう
高き心に頭下がりぬ

お知らせ
● 点字毎日から第88回2019年度全国盲学校弁論大会『弁論集』の点字・活字印刷版が贈呈されました。優勝された福島県立視覚支援学校高等部保健理療科の常松桜さんの弁論が最初に掲載されています。ご希望の方に貸し出しいたします。

● 福島市障がい福祉課で作成した「福島市障がい者計画(後期計画)」の点字版があります。全4巻です。ご希望の方に貸し出しいたします。また、SPコードが付いた墨字版がお近くの学習センターなどにあります。SPコードは、テルミーで読むことができます。

坂下さんの 「私のおすすめ」

『七帝柔道記』増田俊也著・・・これほどまでにまっすぐに、これほどまでに熱い若者たちが今の社会に、現実に存在するのか!北大、東北大、東大、名大、京大、阪大、九大で、一年に一度行われる七帝柔道大会(七帝戦)は、現在国内・世界標準とされている講道館柔道とは異なる試合の型を踏襲していると言われます。
日本古流柔術は、戦場での組み討ちが進化してきたものといわれています。頸動脈を圧迫してのしめ落とし、関節を固めてのひしぎ技、それらを自在に操り、くり出す寝技の数々。かつて、ナンバースクールと言われた旧制高校・旧帝国大学の流れを引き継ぐ上記大学の間で毎年開催されております。
1986(昭和61)年、著者は愛知県名古屋市の進学高校を卒業後2年間の浪人生活を経て、ただただひたすらに北海道大学・柔道部での生活を求め続けて北国の大地に立ちます。毎日毎日繰り返される畳の上での稽古。四年の大学を裏表八年在学という猛者の存在など当たり前で、足を踏み入れた道場での稽古の量は想像を絶する激しいものでした。若者たちが流す汗の量は湯気となって道場の中に漂い続けます。
入学1年目、入部したものの半ば以上はその稽古のあまりの激しさに恐れをなして退部してゆきます。著者の入学した時期は、先輩たちが築いた七帝戦・連勝という栄光の部歴とはほど遠く、京大、阪大といった名門の圧倒的な強さの前に敗退し、毎年最下位という恥辱的な結果を残すことを繰り返していました。
その口惜しさの余り、その場で人目もはばかることなく号泣します。爛漫たる春、猛暑の夏、芳醇な実りの秋、極寒の冬、それら四季の移ろいとは全く異なる時間が畳の上では流れていました。
北海道警察・特別訓練課程の道場へと出稽古、道警の猛者たちは一切手加減をしません。壁板や鉄製の物入れにたたきつけられ繰り返ししめ落とされます。意識が飛び、悶絶する恐怖と苦しみには、決して順応することができなかったと言います。試合ならば審判の「待て」の声が入りますが、稽古の間はそれもありません。涙と鼻水、汗とよだれでグシャグシャになると言います。「こんなめちゃくちゃに強い奴らの頂点に君臨する日本柔道界の山下泰裕や斎藤仁(ひとし)とはどんな化け物なのだ!」
それでも人生で最も多感な青春時代です。札幌市内の繁華街、薄野の大通りに繰り出し、赤フン一本で円陣を組み旧制高校寮歌「都ぞ弥生」を放歌高吟します。当然交通渋滞を起こします。駆けつけた北海道警・交通課の警察官は「またおまえらかあ!」と雷を落としますが、通りかかった札幌市民や車内の人たちは皆笑いながら拍手を送ります。
また、札幌市内の女子一貫校の周囲を「北海道大学柔道部」と雄叫びを上げ、柔道着姿で勇ましく走り回ります。まだ何も知らない中学生の少女たちは面白がってキャーキャーと歓声を上げて相手をしてくれます。しかしおしゃれなバッグを手にした女子高生・女子大生となりますとそうも行きません。毎年のこと、「お馬鹿な北大生がまたか…」と、冷ややかな一瞥を送り、相手にもしてくれません。
「私たちは練習量が全てを決定する柔道を作り出そうとしていたのです」・・・ 一般新聞はもとより、体育会系・柔道界について報じる新聞でもほとんど取り上げられることのない七帝戦に青春の情熱の全てを注ぎこんだ著者の自伝的青春小説です。
作中で紹介されている「都ぞ弥生」は寮歌の中でも、旅情感溢れる名曲とされています。インターネットユーチューブでも聞くことができます。興味のある方はぜひお聞きになってみてください。(点訳・音訳あり)

お問い合わせ先

特定非営利活動法人にじの会


〒960-8074
福島市西中央2丁目23-1
TEL:024-529-7021
FAX:024-529-7031

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