にじ293号

 郡山市香久池の障害者福祉センターをお借りして、ミニ交流会を行います。
 郡山市や近隣にも「にじ」をお送りしている方が数多くいらっしゃいます。でも、なかなか直接お会いすることはできません。
 そこで、皆さんとにじの会の各担当のスタッフとの「ミニ交流会」を企画しました。香久池のセンターでお待ちしていますので、ぜひご参加ください。
 また、「にじの会」に関心をお持ちの方がいらしたら、お知らせください。
 当日は、点訳・音訳・テキストデイジーなどの製作に関わっているボランティア、ウォーキング・パソコンサポートのボランティア、図書の貸し出しなどを担当している事務局が参加し、にじの会の活動の紹介をします。また、皆さんからの質問にお答えしたり、希望をお聞きしたり、懇談をして、楽しいひとときを過ごしたいと思います。
 午後は、郡山市障害者福祉センターとの共催で、初めての方を対象とした白杖体験会を行いますので、午後も参加をお待ちしています。対象となる方をご存じでしたらぜひお誘いください。
 日にち:9月26日(月)
 時間:10時~12時 ミニ交流会
    13時~15時 白杖体験会
 会場:郡山市障害者福祉センター
     郡山市香久池1-15-15
     電話 024-934-5811
 申込み、問い合わせは、にじの会事務局へ。

     サマーショートボランティア 3名の高校生が体験しました

 今年も福島市社協主催のサマーショートボランティアで高校生ににじの会の活動を体験していただきました。今年は桜の聖母学院高校の3名が点訳・音訳・ガイド、そして、じょーもぴあ宮畑のウォーキングも一緒に楽しみました。感想を書いていただきましたので、その一部をご紹介します。

                国分 幸子
 今回のにじの会でのボランティア活動は私にとって良い経験となりました。1日目に行った点字の読み方・書き方はとても難しかったです。裏から点字を打つので読むときとは逆に打たなければなりません。指で読むのもとても大変なことだと感じ、視覚障害者の方がこのすべてを覚えるのに大変な時間を要するのだと感じました。またお話しによると、点字を覚えるのにずっとさわり続けることで指を痛めたりすることもあるそうです。そのような努力があるからできるのだと知りました。
 3日目の今日は実際に利用者の方と触れあって多くのことを学ぶことができました。小さな段差や地面の質感の変化でさえ大きな恐怖になると感じました。今回ペアを組んだ方は、とても気さくで私の至らない誘導にも優しくこたえてくれて、私も安心して行うことができました。
 今回ボランティアに参加したことにより、自分にプラスになりました。時間があるときにはボランティア活動をしていきたいです。

                 古田 奏
 今回一番印象に残ったことは利用者の皆さんの笑顔です。皆さん、見えなくて不自由で見える私たちよりも毎日悩みが多いはずです。そんな状況のなかでたのしそうに笑っている顔を見たら今まで私が悩んでいることがものすごく小さいことのように感じました。
 特にじょーもぴあ宮畑に行ったときは遺跡や土器などを積極的に触ったり説明を一生懸命聞いたりして、雰囲気や様子を体で感じ取ったり、皆さん生き生きとして輝いて見えました。
 点字、ガイドや音訳体験などなかなかできない貴重な体験と素晴らしいお話も伺うことができました。
 たのしくてこんなにあっという間に3日が過ぎるとは思いませんでした。この体験はきっとこれからの私の人生に良い影響を与えてくれると思います。

                 佐藤 愛莉
 今回このサマーショートボランティアに参加したことで私はたくさんのことを学ぶことができました。音訳・点字など普段の生活では知ることができないことを知って本当に良い体験だったと感じます。
 3日目利用者の方たちと見て回った遺跡はとてもたのしかったです。私が一緒に回った方はとても明るい方で、一緒にいて笑顔が絶えませんでした。そして、私の慣れないガイドを信頼してくださりありがたかったです。
 今回のボランティアを通して目の見えない方への理解を深めることができました。今後はこの3日間で学んだことを思い出し、もし道で困っている方がいたら手助けしたいと思います。

     短歌・俳句・川柳

           柳沼友治さん(郡山市)
除染する一団揺らめく炎暑かな

           谷津フク子さん(郡山市)
丑の日に鰻重食べて家族笑み

           宮崎英幸さん(福島市)
右傾化を警鐘したりき大橋巨泉
      逝きて昭和は遠くなりたり

           矢島秀子さん(南相馬市)
生きるため体丸ごと使い果て
      竪穴住居に見る夢は何

           谷田川正さん(郡山市)
亡き母の新盆(あらぼん)迎え想わるる
親の遺訓は永久(とわ)の教えと

           穴沢勲さん(会津若松市)
妻洋子(ようこ)素朴なつまみおひたしを
      テーブル囲み熱燗チビリ

           三浦寛さん(国見町)
庭先のものほし台を一人じめ
      朝顔花火で夏涼し

    宮畑遺跡
             福島市 宮崎英幸
二千年に亘り住みにき縄文人の
      復元されし遺跡歩めり
復元のされたる縄文様式の
      竪穴住居に屈まりて入る
直径九十センチの栗の木造りの四本の
      柱に復元されたる矢倉
栃の実を主食にしたる縄文人
      四、五日川に晒して食ひきと
破片より復元されし縄文の
      素焼きの土器を指に確かむ

    JRPS福島からのお知らせ

 「JRPS福島」からイベントのお知らせです。
 イベント:牧場探索とバーベキュー交流会
 日にち:平成28年10月30日(日)
 場所:岩瀬牧場(電話0248-62-6789)
 集合場所・時間
   9:30 郡山駅5番ホーム階段近く集合
   9:56 郡山駅発
  15:45 鏡石駅発
  16:04 郡山駅着
  16:30 解散
 参加対象者:網膜色素変性症患者及び家族・付添
 参加費 3,000円(交通費・飲み物は各自負担)
 申し込み締切 10月10日(月)
 申込み・問合せ先:穴沢勲さん
  TEL 090-2367-4816
  メール takenoro.kennoro.1027@docomo.ne.jp
 皆様の参加を心よりお待ちしております。
             JRPS役員一同

     お知らせ
 ●小旅行は8月1日に定員に達し、締め切りました。残念ながら申込みに間に合わなかった方には、申し訳ありませんでした。参加される方は当日、時刻・場所に間違えずに時間厳守で集合してください。

     坂下さんの 「私のおすすめ」
『スティーブ・ジョブズ アップルをつくった天才』筑摩書房編集部・・・スティーブ・ジョブズは、ずば抜けた能力のままに、コンピューターを初めとし各種デジタル機器の開発を推し進め、まさに夢を現実に変えた男、そして世界を変えた男と言っても決して過言ではないでしょう。
 1955年2月24日、アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコに誕生、2011年10月5日没(享年56)。養父母、スティーブン・ポール、クララのもとで成長しました。
 第二次世界大戦直後開発された初期コンピュータ・エニアックとその後継機は、国家並びに関連する企業・研究機関のみが所有することを許された最先端科学技術でした。この「考える機械」に少年スティーブ・ジョブズは心を奪われました。それとともに一生を通して霊的な世界にも鋭い感受性を持ち続けました。
 曹洞宗・永平寺で修行を続け渡米した、知野(ちの)弘文(こうぶん)老師に帰依します。一時は剃髪し出家を懇願しますが、老師はこれを許さなかったと言います。老師の透徹した視線はこの若者の桁外れな才能を正確に見切っていたようです。「常住坐臥」寝ること、食らうこと、息をすること、仕事をすること、全てが禅の修行に通じることを説き聞かせ、若者の能力を開花させることを諭したようです。アップル社製品として次々と発表されたものには、精密さとともに多くの人々を楽しませ、夢を共有する美しさが伴われました。これらの美的感覚は老師の元での修行により大切に養い育てられたと言われています。
 しかし、彼の発想はあまりにも時代に先んじていました。初期アップルコンピュータに搭載されたGUIは今でこそ多くのパソコンの標準装備システムとされていますが、当初はコンピュータのメモリー容量が追い付けずにハングアップを繰り返し不良品扱いされることもしばしばでした。そして、その突出した才能は会社の中にあって同僚との間でも激しい相克を引き起こし、取締役会議場ですべての権力を奪われ、憔悴のうちにアップル社を立ち去らざるを得ませんでした。
 しかし、彼を失ったアップル社はまもなく低迷状態に陥り、再生の手立ても見出せぬままに会社経営そのものが危機的な状態に陥りました。10年の時を隔て、ジョブズはアップル社の最高経営者として復帰しました。その後の会社の再建と新製品の発表には世界中の人々が驚愕しました。マッキントッシュ、アイパッド、アイポッド、アイフォーン、アップル時計……
 ここでスティーブ・ジョブズと日本についても書き記しておくべきでしょう。少年時代、彼はソニー・アメリカ支社をしばしば訪れてはその最先端の製品カタログを食い入るように見つめていたといいます。そして来日した時には、穴のあいたジーンズとサンダルばきの姿のままでソニー本社へと押しかけたといいます。盛田昭夫・井深大・大賀典雄といったソニー創業者たちは、この才気にあふれる若者を歓迎し矢継ぎ早に繰り出してくる質問に答え、実に嬉しそうに話し相手になっていたといいます。
 のちにアップル社の製品が世界を席巻してゆくとき「このような製品は、すべてソニーが成し遂げていたはず」とのつぶやきをいくつも聞きました。そのときのソニー中間管理職の印象的な言葉が忘れられません。「今のソニーに盛田さんはもういないのです」(点訳・音訳あり)

お問い合わせ先

特定非営利活動法人にじの会


〒960-8074
福島市西中央2丁目23-1
TEL:024-529-7021
FAX:024-529-7031

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