にじ372号

お花見ウォーキング&ウォーキングクラブへのお誘い

春の訪れとともに、ウォーキングの季節もやってきました。ウォーキングクラブのクラブ員のかたも、そうでないかたも、荒川桜づつみ公園のお花見散策を楽しみましょう。
日にち:4月12日(水)
時 間:10時40分~12時
集合・解散:吉井田支所(吉井田学習センター)
入り口、駐車場付近
参加される方は事前に事務局にお申し込みください。
※吉井田支所集合が難しい方は、サポートセンターにじに10時30分までに集合してください。ボランティアと一緒に集合場所まで移動します。
※水分補給や寒さ・風対策を十分にお願いします。
※小雨決行ですが、中止の場合は事務局から参加申し込み者に電話連絡いたします。
ウォーキングクラブ
ウォーキングクラブに参加したい方をお待ちしています。これまでは外に出にくかったけれど、今年こそはと思われる方、ぜひ一緒に歩きましょう。定期的なウォーキングは脚力の維持に役立ち、外の空気を吸って気分も爽快になります。
クラブは申込制です。クラブ員は毎回参加が原則ですが、お休みされる際は事前にご連絡ください。連絡が無い場合は参加されるものとして、当日ボランティアがお待ちしています。
活動日は毎月第2・第4水曜日10時30分~12時、サポートセンターにじに集合し、付近のコースをそれぞれのペースに合わせて歩きます。

ウォーキングボランティア講習会
一緒にウォーキングを楽しむウォーキングボランティア講習会を行います。お近くの方をお誘いください。
5月10日(水)・17日(水)13:00~15:30
24日(水)10:00~12:00
毎週水曜日全3回(3回目はウォーキングクラブに参加します)

「私の文字」をありがとう

福島県立視覚支援学校
高等部普通科3年 小山田瑠琉
にじの会の皆さん、40年間私たちのためにボランティアとして点訳して下さり感謝の気持ちでいっぱいです。
私がにじの会のことを知ったのは小学生の時でした。音楽や道徳の教科書の表紙ににじの会の名前が書かれていてそこで存在を知りました。
それまでは、点訳をするのは学校か点字図書館だと思っていたのでボランティアとして点訳しているということを聞き、とても驚いた記憶があります。
中学部のころは問題集の点訳でおせわになりました。高等部ではフードデザインの教科書の点訳、そして古語辞典を時間をかけて点訳し、寄贈していただいたおかげで、大変便利に活用させていただきました。本当に多くのサポートをしていただきありがとうございます。
私はパソコンを使用して辞書を引いています。PCトーカーとMyDicというソフトを使って調べているのですが、古語は調べにくいのです。現代語の意味の後ろに古語の意味が出てくるので、選ぶのが大変なことがあります。そんな時に点訳してくださった古語辞書を活用しています。じっくり読むことができスムーズに調べられています。
最近ではICTの発達によって、視覚障がい者にとってとても便利な世の中になってきていると感じています。ですが、私にとっては点字のほうが安心して読むことができます。
点訳は、原本と照らし合わせて何度もチェックするのでとても手間がかかり大変だと思いますが、本校を見学にいらした点訳を始めたばかりのみなさんは、私が点字を読む様子を真剣に見てくださり、熱心に質問していただき、点訳に真摯に向き合っていただいている様子が伝わり、とても嬉しかったです。
にじの会の皆さんには本当におせわになりました。
春から大学に入学します。また点訳していただく機会があると思いますのでよろしくお願いいたします。

令和4年度点字講習会を受講して
佐藤泰彦
出会いとはホントに不思議である。人との出会いもさる事ながら、今回学び始めた「点字」にも奇怪なものを感じている。
私が点字というものに初めて触れたのは今から50年近く前、東京・秋葉原駅で乗り換えホームがわからず、難渋していた目の不自由な方をお手伝いした時にさかのぼる。たまたま声をかけた際に、見せていただいたメモには漢字駅名とともに凸点があり、それが点字であるということ、6個の点の組み合わせで表現していると教えていただいた。「えっ、6個の点だけでコミュニケーションするの?」と、ちょっとしたカルチャーショックを受けて、いつか機会があれば点字を学んでみたいなと。
そんな思いも、いつの間にか忘れ去られていたところ、たまたま目にした点字講習会のチラシが消えかかっていた遠い昔の若年の思いを呼び起こしてくれた。「言葉を点で表す世界」に触れてみようかしらんと、頭のトレーニングも兼ねて点字にチャレンジ。そして、ちょっと若やいだ気持ちを意識的に維持しながら、日々点訳学習を実践している。
なかなか覚えが悪いと自覚しながらも、点字によるコミュニケーションの「新しい世界」に少しずつ近づいているようで、学びの楽しさが増してきている。また、このところ、6個の点の組み合わせによる文章は実に整然として美しいなと感じてきており、書き上げた点訳書面をいっちょ前に愛で、自画自賛、学びの進捗を喜んでいる。
とはいえ、今はまだ、点訳奉仕活動の入場門をくぐって、スタートラインに立たせていただくべく、準備運動を始めたところに過ぎず、走力はまだまだ不足しているのが現実。助走スピードを上げて、力強い踏切りでロング・ジャンプするためには、点訳力をもっともっと高めるトレーニング、研鑽が当然に必要不可欠であると改めて肝に銘じている。
これから出会うであろう目の不自由な方々等とのコミュニケーションに資する、地に足をしっかりとつけた点訳奉仕活動の歩を楽しく進めていければと念じ、鉢巻きを締め直している。

短歌・俳句・川柳

柳沼友治さん(郡山市)
昨今の三寒四温波高し

丹治恵子さん(福島市)
ささやかな春のご馳走恵方巻

武田栄子さん(福島市)
すくすくと育ちしひ孫に勇気受け
生きる喜び今日もあじわう

穴澤勲さん(会津若松市)
ゆったりと心静かに目を閉じる
幼少時代 浮かぶは山野

小板橋順二さん(猪苗代町)
春うらら香り愛しい水戸の梅
若木に還り髪に一輪

矢島秀子さん(南相馬市)
胃カメラの検査結果は異常なし
消えた不安に背筋ものびる

清野隆一さん(郡山市)
ポッキーの長さ短く食べ足りず
愚痴を言っても値下げにならず

三浦寛さん(国見町)
庭先にそよぐ春風梅香る
鶯つぐみのメロディ楽し

谷田川正さん(郡山市)
しずしずと草木芽吹いて春来る
三寒四温行きつ戻りつ

お知らせ
●3月18日改正のJR時刻表(点字)を、これまでお送りしていた方に順次発送しています。あらたにご希望の方、また不要になった方、必要な路線を変更したい方は事務局にご連絡ください。

●4月16日(日)Zoom開催の福島県ロービジョンネットワークフォーラムの講演内容が決まりました。
講演Ⅰ:開発者の立場から
1.あしらせ Ashirase代表取締役 千野歩(ちの わたる)さん
2.Eye Navi コンピュータサイエンス研究所 髙田 将平(たかた しょうへい)さん
講演Ⅱ:歩行支援システムを使用して
1.弱視者の立場から
日本弱視者ネットワーク 谷田 光一(たにだ こういち)さん
2.歩行訓練士の立場から 日本盲導犬協会仙台訓練センター 大谷 孝典(おおたに たかのり)さん
このあと意見交換&質疑応答です。分散会場での参加ご希望の方は、福島県視覚障がい者生活支援センター(024-535-5275)、またはロービジョンネットワーク事務局(090-5844-6595)にお申し込みください。

今月のイチオシ!図書

作家の永井路子さんが、1月27日に97歳で亡くなりました。「北条政子」「この世をば」など従来の人物像に新たな光をあてる歴史小説で親しまれ、女性史ものに定評がありました。またエッセイ「歴史をさわがせた女たち」はベストセラーになりました。点訳ボランティアは講習会後の課題問題を何度も提出し直した忘れられない作家かもしれません。点訳・音訳活動にも理解がある方でした。以下、「サピエ」に点訳・音訳ともに登録されている作品です。
『この世をば 上・下』藤原兼家の三男に生まれた道長は、才気溢れる長兄道隆、野心家の次兄道兼の影に隠れ、平凡で目立たぬ存在であった。30歳で一躍トップの座に踊り出た道長は、兄道隆の子の排撃にも成功した。一手に権力を握り、抜群の平衡感覚で時代を乗り切り、「望月の世」を謳歌する。時代の寵児藤原道長の生涯を通し、表面は華やかな王朝の裏に潜む、様々な葛藤と素顔の平安朝を鮮やかに照らし出す。
『葵を咲かせた女たち』乱世に美学を貫いたお市の方、お市と浅井長政の遺児で敵将に殉じたお茶々、家康の正室築山殿と朝日姫、豊臣と徳川を往復した悲劇の千姫、家光を育てた春日局。戦国と徳川幕府初期の激動を生き抜いた女性の素顔を語る。
『炎環』京の権力を前に圧迫され続けてきた東国に、一つの灯がともった。源頼朝の挙兵にはじまるそれは、またたくうちに関東の野をおおった。鎌倉幕府の成立、武士の台頭。その裏に激しく燃えさかる、鎌倉武士の情熱と野望を描く。大河ドラマ「草燃える」原作
『山霧 毛利元就の妻 上・下』16世紀初め、中国地方の小国・毛利元就のもとに「鬼吉川」とあだなされる吉川国経の娘おかたが輿入れしてきた。二人いっしょに紡いだ夢はどんな夢だったのか。戦国乱世を生きる夫婦を描く長編歴史小説。
『北条政子』伊豆の豪族北条時政の娘に生まれ、流人源頼朝に恋をした政子。やがて御台所になった政子は、一族や有力御家人達の間で自らの愛憎の深さに思い悩む。歴史の激流に揉まれて生きた女を描いた歴史長編。

点字図書差し上げます

前号に続き、当館の貸出図書をご希望の方に差し上げます(先着順)。ひもとじと製本があります。
1.放課後バス停(4)
2.よかれと思ってやったのに男たちの「失敗学」入門(4)
3.隣の百合おばさん(4)
4.明日、君が花と散っても(4)
5.君の声は魔法のように(4)
6.現代用語の基礎知識学習版 2021-2022(9)
7.空色DAYS(2)
8.悲しみの夜にカピバラが教えてくれた大切なこと(4)
9.一緒に絶望いたしましょうか(3)
10.君がひとりで泣いた夜を、僕は全部抱きしめる(3)
11.盲導犬の魔術師(1)
12.ハサミの魔術とホシノツカイ(1)
13.ハロウィーンの魔法使い(3)
14.ふしぎなくにのまじょっ子(1)
15.ぼくたちのリアル(3)
16.まほうつかいのチョモチョモ(2)
17.モデラートで行こう(3)
18.消えた白ギツネを追え(3)
19.世界は宝物でいっぱい(1)
20.ぼくとヨシュと水色の空(3)

お問い合わせ先

特定非営利活動法人にじの会


〒960-8074
福島市西中央2丁目23-1
TEL:024-529-7021
FAX:024-529-7031

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