にじ306号

     バザーへどうぞ!

 秋の深まりとともに、にじの会のバザーが近づいてきました。今年もお買い得の品々を準備してお待ちしていますので、どうぞ足をお運びください。
 また、提供品のご協力もぜひよろしくお願いいたします。
 日時:11月11日(土)10:00開店
 場所:福島視覚情報サポートセンターにじ
 飯坂への送迎車を今年も運行します。利用をご希望の方はお早めに申し込みください。飯坂駅前9時00分発、帰りは12時半頃にセンター出発の予定です。

     ありがとうございます  ラジオ福島通りゃんせ基金

 ラジオ福島通りゃんせ基金から、今年も助成をいただくことが決まりました。
 今回は、新しくなったプレクストークPTN3を5台です。現在、通りゃんせ基金からいただいたPTN1・PTN2をご希望の方、体験したい方に貸出していますが、機器の不具合も出て、心細い状態でした。今回の助成により、その心配も解消しました。
 昨年いただいたサウンドテーブルテニス用卓球台も大活躍、みなさん、楽しみながら体を動かしています。また、敷地内の点字ブロックもセンターに来られる方々になくてはならない大切な役目をはたしています。
 ラジオ福島を聞いていらっしゃる方、福島県の皆さんの浄財によって、助成いただけることに感謝し、これからも大切に使わせていただきます。ありがとうございました。

    10月のウォーキングはセンターから佐久間邸へ

 10月は佐倉にある旧佐久間邸を7年ぶりに訪れます。今回はサポートセンターをスタートし、荒川沿いの堤防や田園の中を秋の気配を楽しみながら佐久間邸へ向かいます。旧佐久間邸は、佐倉地区で江戸時代から25代続く庄屋の邸宅で、270年以上の歴史を持つ大黒柱やいろり・土間などから、かつての暮らしを感じることができます。
 日にち:10月25日(水)
 集合:サポートセンター 11:00
 解散:旧佐久間邸 14:00
 ※集合と解散の場所が異なりますので、ご注意ください。
 昼食と飲み物を各自ご持参ください。
 小雨決行ですが、雨脚の強いときは中止となります。

    凸面点字器完成!!

 日本点字普及協会が設立当初から取り組んできた凸面点字器がついに完成しました。愛称は「トツテンくん」です。点字を読む面(凸面)から書く、画期的な点字器です。点字一マスの大きさがLサイズ(標準のサイズより大きめ)なので、初心者にとって書きやすく、読みやすい点字が書けます。
 名刺に点字を書くため、定規下板中央部に切り欠きをつけ、定規上板の2箇所に縦の線を入れて、その内側13マスを使うようにしてあります。12mm幅のタックテープを通す穴が4行目にあります。定規の上板がスケルトンなので、墨字が書かれている用紙に点字を書く際、墨字とのバランスを見ながら点字の位置を決めることができます。点字器は、5色のカラー(緑、黄、ピンク、青、白)から選べます。
 26マス・4行書き、価格は1500円です。
 10月中旬には、にじの会にも届きますので、ご希望の方は、にじの会にどうぞ。

    交流会楽しく過ごしました

 9月3日(日)第25回交流会は、80名の参加で、一日を楽しく過ごしました。
 3つのグループに分かれての体験では、脳トレ筋トレ、川柳作り、そしてタコライスと水ようかん作りで体を動かしたり、頭を働かせたり、それぞれに頑張りました。水ようかんは参加者全員に振る舞われ、脳トレや川柳作りで疲れた頭を甘い水ようかんが癒やしてくれました。
 当日の川柳の傑作をご紹介します。
 交流会久々に聞く友の声       とよこ
 フラダンスズボン忘れておおあわて  こうすけ
 マイクから聞こえる声はみな美人   せつこ
 川柳の世界に浸り時間経つ      まり
 ひとり旅いつかはやるぞ白杖で    けいこ
 山降りて町の暑さにおどろいた    じゅんじ
 朝ご飯俺の順番犬の次        ひろし
 かあさんのぐちに父さんヘッドホン  ともじ
 青ですよ見知らぬ声に助けられ    ゆうか
 日曜日たまの休みは眠りたい     まさる
 タコ入れたライスと飯の食べくらべ  ようこ
 今年またみんなの笑顔にじの会    あきこ

 なお、市役所の方にお話しいただいた「ごみの分別とリサイクル」の資料は点字版があります。ご希望の方は事務局へどうぞ。

     福島県ロービジョンネットワーク  第21回フォーラムのお知らせ

 活動を開始して10周年の記念のフォーラムが行われます。活動のこれまでの成果を振り返り、今後の活動に向けての講演をお願いしています。
 日時:11月19日(日)10:00~13:00
 会場:南東北病院 大講堂
 内容:福島県ロービジョンネットワーク設立10周年記念フォーラム「福島県ロービジョンネットワークの10年とこれから」
 パート1:「これまでの活動を振り返って」
      10年の歩み、相談窓口の利用状況
 パート2:「ネットワークを通じて私が受けた生活訓練、就労支援」
      笠原正人さん(郡山市)
      斎藤正昭さん(伊達市)
      丹治恵子さん(福島市)
      山口紀久子さん(須賀川市)
 パート3:
 講演会「福島県ロービジョンネットワークの今後へのヒント」(仮題)
  講師 清水美知子さん(フリーランス歩行訓練士)

      短歌・俳句・川柳

安達孝次さん(須賀川市)
かくれんぼ子らの帽子にあきあかね

           谷津フク子さん(郡山市)
コスモスの花開きつつ秋知らす

           本多春美さん(福島市)
ふくのしまフルーツライン食べ盛り

           柳沼友治さん(郡山市)
稲穂波救急車待つ電車内

           矢島秀子さん(南相馬市)
太陽の匂いなつかしいベランダに
      明日は咲くだろうひまわりの花

           穴沢勲さん(会津若松市)
大雨と台風被害目に余る
      どうなる農業先行き不安

           三浦寛さん(国見町)
朝顔が庭先忘れしちり取りに
      ツルを絡ませ過(ゆ)く夏惜しむ

           宮崎英幸さん(福島市)
ぢい吾に似たりし孫の早とちり
      時折り見するその言動に

武田栄子さん(福島市)
庭のすみ我がもの顔に百日紅
薄紅色の満開の花咲く

小板橋順二さん(猪苗代町)
庭先のリンゴや葡萄熊が食べ
稔りの秋を待たずもぎおり

      お知らせ

● 福点連研修会(前号参照)への参加申し込みは、10月20日(金)までです。改訂される「表記法」「てびき」のポイントの説明です。また、点字で読書を楽しんでおられる方、点字を自身の生活の中に活かしておられる方のお話しですので、点訳ボランティアはできる限り参加しましょう。

● 厚生労働省から「70歳以上の皆さまへ医療保険制度の見直しを行いました」という墨字・点字印刷のパンフレットが届いています。サポートセンターのカウンターに置いてありますので、どうぞご自由にお持ちください。遠方の方のご希望があればお送りします。今年度から後期高齢者医療制度の保険料軽減特例及び70歳以上の高額療養費制度の見直しが段階的に施行されることについての啓発パンフレットです。

● 「私たちの税金(平成29年度版)」の点字・墨字(少し大きめの文字)・音声CDが届いています。ご希望の方に貸し出しいたします。

● 10月13日(金)の小旅行は、定員いっぱいに申し込みいただきました。当日は8時45分福島駅西口の地下通路近くに集合となります。参加される方は時間厳守でお願いします。

     JRPS福島から、北海道・東北ブロックリーダー研修会のお知らせ

 日時:11月23日(木・祝)
 場所:東邦銀行 郡山中町支店(郡山市中町
     024-922-4550)
 時間:13:00~16:30(受付12:15~)
 内容:
 第1部 講演「眼科医としてロービジョンケアにかかわって」(桜水さかい眼科 院長 橋本禎子先生)
 第2部 テーマ「臨床試験について考える」
意見交換(本部・金井理事長)・座談会(要望聴取会) (JRPS本部理事 有松氏)
 第3部 懇親会(17:00~19:00、場所未定、駅周辺)
 対象者:網膜色素変性症の患者と家族、付き添い、関心のある方
 参加費:無料(懇親会参加費 3500円)
 申し込み締切日:11月3日(金)
 問合せ・申込み:090-2367-4816(穴沢勲さんまで)
 皆様の御参加を心よりお待ちしております。

        「私のおすすめ」

 今月は小椋汐里さんのおすすめです。「わたしを離さないで」と翻訳され、出版されています。点訳・音訳があります。

 『Never Let Me GO』(カズオ・イシグロ著)・・・この物語の語り手であり、主人公であるキャシーは、ヘールシャムと呼ばれる寄宿学校で、生まれてからの約16年間を過ごしました。ここで生活する子供たちは、共に授業を受け、食事をし、無邪気に遊び、恋愛をし、私たちの誰もが経験するような何気ない毎日を送っていました。運命の伝達を受けたあの日までは・・・。
 15歳になったある日、彼らは人生を変えるある伝達を受ける事になるのです。その日彼らに知らされた事、それは彼らが人間に臓器提供をする事を目的に作られたクローン人間であるということでした。そう、人間を救う事を目的として作られた彼らは、約16年の間ヘールシャムで大切に育て上げられた後、人間を救うため自分の臓器を捧げ、大凡4回の臓器提供の後その命を終える事を知らされるのです。
 キャシーをはじめ、ヘールシャムで育った子供たちには私たち人間と同じように感情というものがありました。彼らは、笑い、泣き、喜び、腹を立て、互いを愛していたのです。彼らは生きていたのです。彼らは心を持っていたのです。そんな彼らを、人間は自分たちの利益のために勝手に作りだし、消耗品を扱うように必要な臓器だけ取り出して、残った体はゴミと同じように無造作に捨てたのです。人間のあまりの傲慢さ、そして、クローンたちのけなげさに切なさを覚えずにはいられません。
 生きる事、愛する事の温かさと切なさを感じさせられる内容です。また、発展しすぎた医療技術が生んだ悲劇についても考えさせられました。

お問い合わせ先

特定非営利活動法人にじの会


〒960-8074
福島市西中央2丁目23-1
TEL:024-529-7021
FAX:024-529-7031

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