にじ354号

コロナ収束を願いながら、密にならずに実施したいと考えていた交流会でしたが、7月、8月の感染拡大により、8月初旬に中止の判断をいたしました。当日ピアノ演奏や民話の語りをお願いしていた方々、2年ぶりの発表を目指して練習に取り組んでいたフラダンス、ミュージックベルのクラブ員の方には、残念な結果となってしまい、ご迷惑をおかけしました。またお申し込みいただいていた多くの方にも、申し訳ありませんでした。来年こそは、皆で集い合えるように心から願うばかりです。
このような現状を考慮して、毎年11月第2土曜日に実施しています一般公開のバザーは、今年も実施を見合わせることといたします。楽しみにしておられた方々には心よりお詫びいたします。
入場を制限しての小規模バザーは、11月いっぱいは開催しております。展示品は随時入れ替え、季節に合わせて揃えてありますので、何度でもお越しください。定員は4名ですが、いつでもお待ちしています。

便利グッズのご紹介
日本点字図書館わくわく用具ショップから時計とお財布、シュガーポットのご紹介です。

1.『トーキングウォッチ角型 ブラック』ボタンを押すだけで現在時刻をお知らせする腕時計。時刻やアラームの設定が音声ででき、時報機能やスヌーズ機能も付いています。12時間、24時間表示切替可能。
大きさ 幅3.5×奥行5×厚さ1.3cm
販売価格 2070円
2.『ポケットトーク』時刻や日付を音声でお知らせする薄型の電波時計。時報機能、時刻を12時間制と24時間制切り替え機能、日本語と英語切り替え機能、1分毎に15分間現在時刻を音声でお知らせするオートスピーキング機能が付いています。ポケットに収まるサイズの携帯に便利な時計です。
大きさ 幅6.7×厚さ1×高さ10.8cm
販売価格:7130円
3.『コインレール付き本革長財布』牛革の日点オリジナル商品。小銭入れには10円・50円・100円・500円硬貨を分けて収納できるレールが、お札入れには折りたたまずに3種類のお札が収納できる仕切りがあります。色はブラック、オレンジ、ラベンダーの3色です。コの字型のファスナーをあけて本体を開くと、中央に小銭入れ、両脇にお札入れとカード入れがあります。お財布全体を閉じるためのファスナーとは別に、小銭入れのみを閉じるためのファスナーもついているため、小銭の落下を防ぎます。カード入れには6枚分のカードポケットや身障者手帳などが入るフリースペースがあります。
大きさ 縦10.5×横19.5×厚さ2.5cm
販売価格 1万3000円
4.『硬貨6種が仕分けられるコインホーム』長方形のプレートの両サイドに3か所ずつ丸いくぼみがあるコンパクトサイズのコインケースです。このくぼみに6種の硬貨を分けて収納できます。専用のホームケースもあります。片側は1円、10円、100円を各5枚収納でき、反対側には5円、50円、500円が各4枚収納できます。
大きさ 幅4.5×奥行9.2×高さ1.2cm
重さ 16g  材質 ABS樹脂、シリコン
販売価格 1020円
5.『コインホームケースSIVO(シボ)』コインホーム専用の黒色ケースです。コインホームを三つ折にくるっと巻き込む形で、キーケースのような作りです。コインホームを真ん中の部分に両面接着テープの付いたマジックテープで留めて使います。ケースの内側には、左右に1か所ずつポケットがあり、カードを入れたり、お札を折って入れることができます。
販売価格 2360円
6.『シュガーポット』本体を傾けるとスプーン約1杯分(約3g)の砂糖が出せるシュガーポットです。フタ付きなのでそのまま保管が可能です。グラニュー糖以外に粉末茶や調味料などにも使えます。注ぎ口は小さいですが、本体上部を回すと広い口が開くため洗いやすく、砂糖を詰めるのも簡単です。
大きさ 直径 約7×高さ 14.6cm
重さ 約101g  容量 280ml
販売価格 320円

短歌・俳句・川柳

柳沼友治さん(郡山市)
大座敷刈田見ながらまず一献

菅野則夫さん(福島市)
ゴールボ-ル守る姿はスフィンクス

穴澤勲さん(会津若松市)
ミンミンとミンミン蝉が声高く
飯盛山に残暑お見舞い

矢島秀子さん(南相馬市)
鎮魂の打ち上げ花火にそれぞれの
思いただよう群青の海

武田栄子さん(福島市)
亡き夫(つま)と共に歩みし五十と九年
鏡に向かえば思い出よぎりぬ

清野隆一さん(郡山市)
スイッチョン 呼び止められて立ち止まり
人波で呼ぶ小さな命

小板橋順二さん(猪苗代町)
パラ五輪不屈の精神アスリート
テレビで応援元気をもらう

三浦寛さん(国見町)
三密とマスク手洗い帰省せず
スマホの動画で盆玉ねだり

谷田川正さん(郡山市)
秋夜長聴くは江戸もの数多なり
士農工商理解度ふかむ

坂下さんの 「私のおすすめ」

『朝鮮で聖者と呼ばれた日本人、重松髜修(まさなお)物語』田中秀雄著・・・2006年のノーベル平和賞は、バングラデシュの経済学者、ムハマド・ユヌス経済学博士に贈呈されました。貧困層など一般の銀行から融資を受けられない人々を対象とした小口融資制度・マイクロクレジットのためのグラミン銀行を創設しました。無担保で事業資金を融資し、新規事業の立ち上げや事業の拡大を促進する。経済的自立の支援を目的とし、特に貧困を託つ村々の女性たちを対象としました。(男たちは、酒、ばくち、悪所通いとろくでもないことにお金を使い果たす馬鹿ばかり。)
その特徴は、無償援助ではなく、返済義務のある融資を行うことによって、自助努力による貧困からの脱出を促すものでした。この自助努力を根付かせることこそが、その後の安定的な成長と発展を可能にする素晴らしい制度だったのです。その後この制度の優れた内容が高く評価され、現在では世界の開発途上国へと広がり成果を上げています。
実は100年前に、これと全く同じことを成し遂げ、貧困の極みにあった朝鮮半島の近代化のために、一生をかけて力を尽くした一人の日本人がいたのです。
重松髜修(まさなお)は、明治24年(1891)愛媛県に誕生。明治45年(1912)東洋協会専門学校(現・拓殖大学)入学しました。明治の大政治家でもあった校長・桂太郎の薫陶を受けます。当時のアジア諸国は、欧米白人列強の植民地として収奪され続けるという極めて不当な状況にありました。中国・インドなどでは、有色人種であるというただそれだけで日々白人にむち打たれ家畜同然に使役されるアジア同胞の姿を多くの日本人は目の当たりにしていました。民度を向上し社会基盤を充実させ国の力を蓄えることこそがアジア同胞の独立に通じる。
「地の塩とならん」と多くの若者たちが、当時の台湾・朝鮮・満州へと雄飛し、現在に通じる国作りに身を投じていったのです。重松は在学中に朝鮮語を習得し、卒業後朝鮮金融組合の職員として奉職します。しかしその地の実情は日本の文化・歴史とは異なるのは当然です。朝鮮の文化と伝統・習慣・歴史を学び、知悉し、順応し、適応し経済基盤を構築して行くことが絶対の条件です。地元の人々の思考や環境を無視し、一方的な価値観の強制のみでは事は為しえません。
重松は、当然のこととして疲弊しきった山間の寒村を任地として願い出ました。農民とともに、生活の改善・農村の開発に身を投じて行きました。当時は李氏朝鮮・特権階級であるヤンバンに高利で金を借りては、僅かな土地家屋はもとより、家財のことごとくを奪い去られると言うことも珍しいことではありませんでした。そのような中で、農民組合員として行動を共にし、小口金融を用いての事業経営の話などをしても、絶望に満ちた憎しみのこもった視線でにらまれるだけでした。常に立木や土塀を背にして身の安全を計っていたと言います。
その時、重松には一つの着想がありました。高度な技術を必要としない養鶏です。金融組合からの給与を節約に節約し、農民の副業の資金に充当したのです。数羽の鶏を購入し、妻のまつよ夫人の力添えを得ながら卵を孵化し雛を育て親鳥とする。そして有精卵を無償で組合員となった農民に配布し、ひな鳥を育成する。その手順を繰り返し、卵や鶏肉を販売する。僅かに生み出された余剰金を金融組合に貯金する。ある程度の蓄えができたところで、牛を購入する。さらには農地を購入し、事業を拡大して行きました。朝鮮人農民にとり、初めて自らが所有できる牛であり農地でした。その有様は歓喜の極みであったと記録されています。勤労と貯蓄が生活の大きな喜びになることを知らしめることができたのです。その人柄と業績は、朝鮮人農民の間で聖者として慕われ、頌徳碑が建立されました。
「内鮮一体」こそが当時の日本の国策でした。こうして逼迫した財政の中、資金・資源・技術そして多くの人材を投入しアジアの近代化のために、私たちの先人は資力のかぎり尽くしたのです。(音訳あり)

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