にじ351号

今年も少人数に限定のバザーです

今年も7月12日(月)から、入場者をしぼった少人数バザーを開始します。
昨年度は、皆さまにご協力いただき、5ヶ月間に渡っての開催を無事終了することができました。今年も、コロナ感染には十分に気を配って、会場内は同時に4人までとして開催いたします。7月12日から、サポートセンターにじ開館の日時(月曜日~金曜日午前9時~午後5時、第1土曜を除く土曜日午前9時~午後4時)に行いますので、ゆっくりとお越しください。
なお、11月の第2土曜日に公開の本バザーを開催するかどうかは、秋以降の状況を見て決定いたします。
このようなことから、バザーの出品は、9月までは、センターまでお持ちいただける方に限り、ご協力をお願いいたします。秋以降の出品については、会報9月号でお知らせいたします。どうぞよろしくお願いいたします。

交流会も行います

日時:8月29日(日)12:30~15:00
会場:AOZ(4階)多目的ホール
2年ぶりに、皆さんとお会いしましょう。今年は、200名定員の多目的ホールで50名以内に絞っての開催とします。昼食を済ませてからご参加ください。
皆さんの近況を伺い、フラダンス、ミュージックベル、チャレンジクラブの成果発表を行います。
また、「福島民話茶屋の会」の方に郷土色豊かな福島の民話をじっくりと語っていただくほか、少しだけその場で体を動かすことなども予定しています。
参加申し込みは、8月1日からにじの会事務局に、電話またはメールでお願いいたします。

おたより「一生食べたいカツ代流レシピ」を読んで
上越市 中村利香さん
この本には私の亡くなった母がこしらえてくれた懐かしいお惣菜がたくさん登場しました。
私がなるほどと思った項目は、肉じゃがと生姜焼きです。肉じゃがについては、年若いときとは味覚が変わり、甘い煮物を好むので、味醂より砂糖がよりよい。生姜焼きでは、生姜の皮をむかなくてもいい。「なるほどなあ」と思いました。生姜焼きに添えるキャベツも、生より蒸していただいた方が栄養価も高く食べやすいと書いてありましたが「うん、これは核心をついている」と私は感じました。生の千切りキャベツは、いただくと口に刺さるようで、その上食べにくく、たくさんは食べられません。常備野菜のお惣菜も昔の人の知恵だなあと感心しました。
私が育った子どもの頃は、今ほど冷凍食品もできあいのお惣菜もありませんでした。私の母は、いろいろ工夫をして子どもたちに食べさせてくれました。たとえば、おからに鶏の挽肉がたくさん入っていました。今、もし私が母の料理を食べられるとしたら、そして二品選んでもいいと言われたら、塩・胡椒のしっかりきいたサクサクのとんかつと、よもぎがたっぷりで色鮮やかで、ぶちぶちつぶつぶがたくさんのやさしいきな粉が香る「きなこよもぎ餅」です。
今はお店に行けば何でもありますが、「食」は永遠に、心にいい思い出を連れてきます。ぬくもりを感じるいい一冊でした。
※「一生食べたいカツ代流レシピ」(文春新書)は、にじの会が点訳しました。音声デイジー版やテキストデイジー版もサピエ図書館にアップされています。

短歌・俳句・川柳

柳沼友治さん(郡山市)
梅雨晴れ間広場に子らの声響く

本多春美さん(福島市)
蚊の季節私をスルー子が刺され

穴澤勲さん(会津若松市)
散歩道仲間と出会いおはようさん
コロナの話題いつまで続く

清野隆一さん(郡山市)
雨だれをインターホンで聞きながら
今日も雨かと夜明けため息

武田栄子さん(福島市)
児童等の奏でる鼓笛中止と聞き
五月(さつき)の空を恨めしく思いぬ

矢島秀子さん(南相馬市)
山つつじ記念の写真撮る前に
薄く一筆口紅をさす

小板橋順二さん(猪苗代町)
変異株パワーアップし襲来す
ワクチン頼みの八十(エイティ)じじい

三浦寛さん(国見町)
待ちわびてやっと届いた接種券
マスク不要の暮らしはまだかな?

谷田川正さん(郡山市)
つゆ晴れ間凛と紫陽花咲き誇り
カッコウ鳥の高鳴き渡る

お知らせ

●福島県ロービジョンネットワーク第29回フォーラムは10月10日(日)に、ZOOMで行われる予定です。テーマは「ズームで知ろう新しい福祉機器!」で、フォーラムの際に機器展示をしてくださっている福島県視覚障がい者協力会、トラストメディカル、日本眼科医療センター、小原眼鏡のみなさんによるズームでの機器の紹介です。詳細は開催日が近づきましたらお知らせいたします。

坂下さんの 「私のおすすめ」

『佐藤優さん、神は本当に存在するのですか?宗教と科学のガチンコ対談』竹内久美子・佐藤優著・・・動物行動学・竹内久美子先生と元外務省情報分析官・佐藤優先生のお二人の異色の対談集です。
欧米の歴史・文明は、キリスト教を抜きにしては語ることも学ぶこともできません。しかしそのキリスト教も、カトリック・プロテスタントと枝分かれし、価値観の違いによってさらに分派しているようです。
16世紀、科学思想・技術の発展により、それまでの聖書に依拠していた全ての行動規範はもろくも崩れ去って行きました。ルネッサンスにより、人間の理性・知性を信頼し自由な志向が推奨され、それまでの価値観は劇的な変容を遂げました。
しかし、その後の歴史は、決して褒められたものでもありませんでした。ルソーは啓蒙主義を高らかに唱え、人々に従来の価値観を打ち砕き市民革命へと走らせました。その結果、フランス革命・ロシア革命と次々と火を噴き、神託を受けていたはずの王朝は破壊され、それらに連なっていた高貴な人々は殺戮されていきました。革命に走った人々も、己の主張故に分派活動を繰り返し、殺し殺されて行きました。そして全人類を巻き込んでの第一次・第二次世界大戦。植民地として分断された民族、さらに今では独立とは名ばかりの、殺し殺される果て無き憎悪と紛争が続いています。神が人間に与えた地上のあらゆる動植物・資源の収奪、そして環境への飽くなき破壊活動、ここに至り、神の座に変わった人間の理性・知性とは、誠に信じるにたるものであったのかとの厳しい問いを人類は自らに突きつけ、今に至っているのではないのでしょうか。
ドーキンスは「神は妄想である」と唱えました。フォイエルバッハは「神は自らに似せて人間を作ったのではない。人間が神を作ったのである」と唱えました。キリストは十字架の上で息を引き取り、三日後には復活し天上界へと旅立つとき「私はすぐに帰ってくる」と告げ、信徒はその教えを寄る辺として、最後の審判の日を今か今かと待ち焦がれてきたのでしょう。
佐藤優先生は語ります。神の存在は、原罪を肯う人間にとっては意識感覚として認識することはなしえない、故に、ただ一つ、神の存在を確信して、神の御業としての人間を中心とする自然界の全ての事象を理解し確認することしかないと。やはり、今人間が思念を絞り尽くした結果たどり着けるところは、ここなのか。
竹内久美子先生は、人間の行動を決定する大脳領域に「神の座」を特定できると語っておられます。さらには、複雑怪奇、わけのわからぬ行動をとり続けるこのような人間を知るには、神の存在を仮定し、求めずとも、動物の行動を観察し、理解することにより、自ずとわかってくると、実に楽しいお話しを披瀝してくださいました。
信徒に取って生き続ける目的とは「最後の審判」による救いであるとされています。それに対して動物に取っての最終目的とは何か。綿密な観察研究を進めていますが、今なおそれらを見いだすことができずにいると言われています。
唯一生き続けると言うことは、自然界で最も恐るべき寄生虫・細菌・ウイルスによる感染症を回避し、生存し続けること。種の断絶を防ぐことこそが、唯一生き続けることの目的であると動物行動学は教えているのです。
そのためには、優秀な子孫を残すこと。優秀な子孫を残すための戦略とは、雌にとり優秀な雄・優秀な子種・優秀な遺伝子を獲得すること。
人間にとっても、それらに例外はなし。優秀な雄とは、財力でも無ければ、社会的地位、権力でも無い。肌美しく・声麗しく・妙なる歌声を聞かせ、筋肉骨格はたくましく、華麗なる運動能力を持ち、解剖学的に均整がとれ美しい左右対称性を有しているもの。
子々孫々、苛烈な自然環境の中、生き残りそれらの優れた遺伝子を受けついできたもの。そして生き残ってゆけるもの。それらの人間には、自ずとこれらの特性を見て取ることができると語っておられます。
今、人間社会で具象化し女たちを魅了しているもの、それはまさしく「ジャニーズ」の若者たちであると語っておられます。女たちが戦略的に生物として生きのこること。そのような視点で見るならば、あの若者たちに嬌声を上げることも自ずと理解できると語っておられます。
ここまで読み進んできたとき、はたと思い当たりました。坂下の少年の日そして青年の日。娘たちが、一人としてこちらを見向きもしなかったその訳を。(笑)
(点訳・音訳あり)

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